最終更新日:2019年10月02日
工場におけるメンタル改善の方法
日本人は周りの人に気を使いコミュニケーションをとることが美徳とされていますが、その部分の意識が強すぎてストレスを抱える人が多くなっています。
製造業等の工場では就業する社員の数も多く気を使う性格の人はストレスを溜める率が高くなってきますが、メンタル面での改善が快適に働く大きなポイントになります。
工場労働者のメンタルヘルス対策は製造業では欠かせない取り組みです。
製造業においては男性労働者のストレスが他業種よりも高い傾向がありますが多くの労働者は自分のストレスが高くなっていることに気づかず体調を崩す人も多くなっています。
ストレスと簡単にいってもストレスの要因は様々でストレスによる刺激に対して身体・心理・行動等でストレスに反応を示す状態が続くことでウツ・抑うつ症状を起こします。
つまりストレスそのものが悪いというよりもストレスが感情にかかった状態に気づかないことが問題で過度なストレスを溜める前に対策を講じることがポイントになります。
メンタルヘルス対策の進め方としては職場内にあるストレスの現状を正確に把握することが重要です。
把握できたストレスに対する対策を順に立てていくところがスタートとなります。
労働者個人のストレス状態を把握する有効な手段として職業性ストレス簡易調査票というものがあります。
57項目からなりこの票を使うと時間をかけずにストレスの状況を把握することに役立ちます。
怒鳴らないで仕事を教えるためには
製造業に限らず工場内には作業者と管理者が存在しますが、昔の工場では部下がミスをすると怒鳴って厳しく叱責をする管理者・上司が当たり前でした。
しかしそのような時代から世界に誇る生産方式のトヨタ方式を生み出したトヨタ自動車ではミスをした労働者を怒鳴って叱責するのではなくミスが発生しないための仕組み・改善策を管理者と作業者が一体となって取り組み生産性の向上に努めてきました。
むしろミスをした作業者以上に管理者の方が問題点と真摯に向かい合い改善をしていくことで作業者もミスをしないように真剣に作業に取り組むようになっています。
組織というのは人間だけが集まって成立しているのではなく正しい仕組みがあってはじめて成立するものです。
仕組みそのものがうまく稼動しないことを作業をする人の責任にし怒鳴ってもなにも解決しないのは正しい仕組みが理解できていないことからで、機械を組み立てる時に部品を間違えたり取り付け方を間違っているのとそれは同じことを意味します。
仕事でミスを繰り返す作業者がいたとしてもその作業者を排除すれば問題が解決すると思うのは間違いです。
怒鳴らないで仕事を教えるためには人をどう変えるかよりも仕組みをどう変えるかを真剣に考えることが重要です。
他人の行動を変えなくても仕組みで変化をさせることは可能です。
怒鳴るよりも仕組みの問題点を考え、変化を生み出しましょう。