最終更新日:2024年04月17日
工場のレイアウトを変更するにあたって、悩みやすいのが「そもそもどのような配置にすべきか」ではないでしょうか。工場のレイアウトは生産効率に直結するため、きちんと把握したうえで検討する必要があります。
そこで、今回は工場のレイアウト変更を検討している方へ向けて、変更できるレイアウトの種類や、レイアウトを変更するメリットなどについて解説していきます。
工場におけるレイアウト変更とは
工場におけるレイアウト変更とは、工場内の設備の配置や間取りなどを変更することを指します。単純に設備を移動するだけではなく、工事を行って大規模に行うのがレイアウト変更の特徴です。
レイアウト変更を行う目的としては、従来のレイアウトにおける生産効率の悪さを改善するためであることが多いです。具体的には、動線の見直しや安全性への配慮などを理由として、レイアウト変更することが一般的です。
工場のレイアウトの種類
工場のレイアウトにはいくつか種類があります。具体的に、どのようなレイアウトの種類があるのか、以下から見ていきましょう。
ライン型
工場のレイアウトとして、まず定番であるのがライン型です。ライン型のレイアウトは、製品を製造する工程に沿って、関わる機器を並べていくようなイメージのレイアウトです。
基本的には単純な動作が多い機器を並べることが多く、各ポイントに1~2人の少人数の従業員を配置するようなイメージで設計されます。
設備中心型
工場のレイアウトの一つに設備中心型があります。設備中心型は、似たような機能を持つ機器を空間の中心に配置するレイアウトです。
主に、1~2人で各機器を操作し、作業工程の全般を担う現場に多く見られます。少ない従業員でも効率的に作業を進められるようなレイアウトである点が特徴です。
製品中心型
製品中心型は、大きなサイズの製品を製造する現場でよく見られるレイアウトです。大きな製品を中心にして、その周囲に機器や設備、作業する従業員が配置されます。「据え置き型」とも呼ばれるレイアウトであり、製造する製品によっては適した配置です。
セル型
セル型とは、作業を行う従業員が中心となるレイアウトです。従業員を中心として、その周囲に作業スペースや製品、使用する機会などが配置されます。
比較的小さな規模の製品を製造する際に用いられるレイアウトです。従業員はその場にいながら、必要なものに手が届くため効率的に作業を進められるといったメリットがあります。
工場のレイアウト変更のメリット
工場のレイアウト変更にはさまざまなメリットがあります。ここからは、工場のレイアウトを一新するメリットについて、詳しくご紹介します。
作業効率を改善できる
工場のレイアウトを変更するメリットとして、まず挙げられるのが作業効率の改善が期待できることです。現在のレイアウトでは、動線が悪かったり、作業する従業員の人数に対して機器の配置が適切でなかったりする場合は少なくありません。
また、工場を稼働させて間もない頃は現在のレイアウトでマッチしていたものの、事業の変化や従業員数の増減に伴い、適切なレイアウトが変化していることもあります。
工場のレイアウトを現在の労働環境や事業内容にあわせて変更することで作業効率を大幅にアップすることができるでしょう。
騒音問題を解消できる
工場内にはさまざまな機器が並ぶため、騒音問題に悩まされる現場が少なくありません。製造機器の多くは、動作音や稼働音が大きく、労働環境としては相応しいと言えないことも多いです。
しかし、騒音に配慮したレイアウトへと変更できれば、作業をする従業員のストレスや負担を軽減することにつながるでしょう。
また、工場内だけではなく、屋外にも騒音が漏れてしまう場合にも工場のレイアウト変更は重要です。
安全性を向上できる
現在のレイアウトでは、事故につながるリスクがあると考えられる場合、工場のレイアウト変更は大きなメリットです。
従業員が怪我をするリスクがある箇所や、何らかの事故に陥る可能性がある場所などは、早めにレイアウトを変更して安全性を確保する必要があります。
施工業者にアドバイスを求めることで、安全性の高いレイアウトについての提案も得られるため、ぜひ問い合わせなどで確認しておきましょう。
おわりに
本ページでは、工場のレイアウト変更について詳しくご紹介しました。工場のレイアウト変更は、コストがかかるものの、それを上回るメリットがあります。
生産効率が高まれば利益も向上しますし、従業員の安全も確保できれば想定外の賠償リスクも軽減できるでしょう。
とくに、建設から期間が経過している工場は、老朽化が進んでいたり、現在の事業・従業員数とレイアウトがマッチしていなかったりします。
ぜひ、今回の記事を参考にしながら、工場のレイアウト変更について検討してみてはいかがでしょうか。