最終更新日:2024年05月17日
アスベストの解体を検討している方にとって、気になるのが「いくらかかるのか」ではないでしょうか。アスベストの解体は、基本的に高額な費用がかかるため、それを理解したうえで予算を立てる必要があります。
とはいえ、具体的な金額についてはイメージしにくいものです。そこで、今回はアスベストの解体費用の相場や、使える補助金、安くするためのポイントなどについて解説します。
アスベストの解体費用相場はいくら?
アスベストの解体費用相場は、結論から言うと作業内容や作業レベルによって異なるのが現状です。一口に「アスベストの解体」と言っても、発じん性の高さは作業によって異なりますし、湿式作業の有無などの必要な対策にも違いがあります。
アスベストの解体費用における全体の相場を見ても、1㎡あたり10,000円~85,000円であることをふまえると、作業によって金額に差があることが分かるでしょう。
ただ、目安としては、アスベスト含有吹き付け材が使用されている場合は1㎡あたり15,000円~80,000円、アスベスト含有保温剤が使用されている場合は1㎡あたり10,000円~60,000円、成形板のようなアスベスト含有建材が使用されている場合は1㎡あたり10万円~20万円です。
アスベストの解体で必要な調査とは
アスベストの解体では、事前調査が必要とされています。解体工事は依頼してすぐに実施されるものではなく、アスベスト(石綿)法の改正に基づいて、アスベスト建材の使用有無の確認や目視調査が行われます。
調査費用は、解体費用とは別途でかかるため注意してください。調査費用の相場は、定性分析のみであれば30,000~60,000円、定性分析と定量分析の場合は40,000円~10万円が相場です。
アスベストの解体で使える補助金について
アスベストの解体工事において、活用できる補助金が存在します。どのような補助金が使えるのか、以下から見ていきましょう。
アスベスト調査で使える補助金
アスベスト調査では、1棟あたり25万円の補助金を利用できます。ただし、「吹付けアスベスト建材が使用されているおそれのある住宅・建築物」が対象です。アスベスト含有保温材やアスベスト含有建材は対象外であるため注意しましょう。
ちなみに、補助内容は、吹付けアスベスト建材を使用しているか否かの調査費用の補助です。事前調査で補助金を使いたいときには、ぜひ積極的に活用しましょう。
アスベストの解体工事で使える補助金
アスベストの解体工事には、解体費用だけでなく、飛散防止対策にかかる費用に対して利用できる補助金があります。飛散防止では、封じ込めもしくは囲い込みの作業で補助金制度を利用可能です。
対象の建物は、吹付けアスベスト建材が使用されている建物であり、補助率は地方公共団体の補助額の2分の1以内です。
アスベストの解体費用が高い理由
アスベストの解体費用が高い理由として挙げられるのが、専門的な技術が必要である点と、飛散防止対策が必要な点です。中でも、飛散防止対策は徹底して行わなければなりません。なぜなら、近隣住民の健康被害を招いてしまう恐れがあるためです。
場合によっては訴訟問題に発展することもあるため、アスベストの解体では慎重な工事と、徹底した飛散防止対策が必須と言えます。
アスベストの解体費用を安くする方法
アスベストの解体費用は基本的に高額になることがほとんどです。しかし、業者によっては格安でサービスを提供しているケースもあります。
ただ、格安でサービスを提供している業者は、オプションが高額であったり、そもそもオプションありきでサービスを提供していることも少なくありません。
結果的に、トータルで算出してみると高額になるケースも多いのが現状です。そのため、アスベストの解体費用を安価に抑えたいときには、まずサービスの内容を確認する必要があります。
また、アスベストの解体費用を安く抑えるためにも、相見積もりも忘れないようにしましょう。同等のサービス内容でどこまで対応してくれるのか、といった点を確認することは損をしないためにも重要なポイントです。
できれば、3社以上の業者から相見積もりをとり、サービス内容が充実していて金額が低いところを探してみましょう。
おわりに
今回の記事では、アスベストの解体における費用相場や、利用できる補助金制度、安価に抑えるためのポイントについて解説しました。
アスベストの解体工事は基本的に大規模かつ専門性の高い作業であるため、金額も高くなる傾向にあります。しかし、使える補助金や、安く抑えるためのポイントを把握しておけば、コストを抑えやすくなるものです。
ぜひ、本ページを参考にしながら、アスベスト解体工事の計画を立ててみてはいかがでしょうか。