最終更新日:2018年05月30日
工場倉庫内で多いフォークリフトによる事故とは?
倉庫における荷物の運搬に欠かせないフォークリフトでは、人の落下する事故や転倒事故、人をひいてしまう事故といったさまざまな問題が生じるリスクがあります。
こうしたリスクを抱えたフォークリフトを安全に使用するためには、労働安全衛生法などで定める措置をきちんと講じておく必要があります。
また人間の体より遥かに大きなフォークリフトによるトラブルは、大事な従業員に大怪我をさせる可能性もありますので、その危険性を頭に入れた上でできる限りの策を講じる心掛けが事業主に求められていると言えるでしょう。
今回は、労働安全衛生規則などにもとづき多くの事業者が実践しているフォークリフトの措置について、皆さんと一緒に確認していきます。
ヘッドガードの使用
棚の上から落ちてくる荷物などから運転者を守るために、ヘッドガードは必要不可欠な存在です。
フォークリフトのヘッドガードの強度は、最大荷重の二倍の値であり、等分布静荷重に耐えられる必要性が求められています。
また上部枠における各開口の長さや幅については16cm以上と労働安全衛生規則で定められていますので、このルールから外れる形で勝手に改造や取り外しをすることは基本的にNGと捉えるようにしてください。
特に近年では日本各地で大きな地震が増えていますので、高いところに多くの荷物を保存する倉庫における災害対策はフォークリフト以外においても講じる必要性がでてきていると言えるでしょう。
定期的な自主検査
故障によって安全性だけでなく作業効率にも支障をきたすフォークリフトは、労働安全衛生規則に基づく形で定期自主検査を行う必要もあります。
この法律の第151条の21では、非常に細かな確認項目が9つ設けられています。
また自主検査を行なった事業所では、検査年月日、検査箇所、検査方法などの6項目を記載した記録を3年間保存しなければなりません。
フォークリフトの年次検査と月次検査
この他にフォークリフトには、車両建設機械などと同じように年次、月次、日時の点検項目も存在しています。
車両建設機械と同様に特定自主検査対象となるフォークリフトの年次点検は、有資格者によって点検が行わなければなりあません。
また整備工場に点検を委託する場合は、それなりのコストもかかってきますので、安全なフォークリフト使用につながる措置を講じるためには、費用面の準備も事業主に求められると言えるでしょう。