最終更新日:2024年11月15日
「居ながら改修」といったスタイルの工事を検討している方はいらっしゃいませんか？
居ながら改修は、主に商業施設で用いられる工事であり、営業をストップさせることなく改修を行える工事のことです。
とはいえ、居ながら改修を検討すべきか、通常の改修を検討すべきかで悩む方も少なくありません。
そこで、今回は居ながら改修を検討している方へ向けて、そもそも居ながら改修とは何か、居ながら改修にはどのようなメリットがあるのかなどについて幅広く解説していきます。
この記事の監修者
株式会社澤村(SAWAMURA)
山々に囲まれ、琵琶湖を臨む滋賀県高島市。
株式会社澤村は1950年の創業以来、地域とともに歩みながら、信頼・実績・技術を受け継いできました。
現在、フィールドは滋賀・京都・福井まで広がり、130名を超えるスタッフと共に、設計・施工の一貫体制でお客さまのご要望にお応えしています。
本コラムは株式会社澤村が運営する工場建築・倉庫建築に関するお役立ちコラムです。
居ながら改修とは
居ながら改修とは、冒頭でも触れた通り営業をストップさせることなく行う工事のことです。普段通りに利用客を迎えつつ、同時に改修を進めることができるのが特徴です。
また、居ながら改修は必ずしも商業施設に限った工事ではなく、一般住宅や工場などでも見られます。一般住宅の場合は、仮住居ではなく改修を行う建物に住みながら改修を行います。工場であれば、操業しながら改修を進めていくことが可能です。
事情により営業や操業がストップできない方にとって、居ながら改修は検討しやすい工事計画といえるでしょう。
[出典:都庁舎の居ながら制振改修工事の円滑な推進に向けて – 国土交通省]
居ながら改修のメリット
居ながら改修にはさまざまなメリットがあります。具体的に、どのようなメリットを得られるのか、以下から見ていきましょう。
営業・操業をストップする必要がない
居ながら改修のメリットとしてまず挙げられるのが、工事のために店舗や工場の営業・操業をストップする必要がないことです。
利用客が通常通りに来店することができますし、そこで働く従業員も普段通りに勤務することができます。そのため、工事期間中に収益が下がってしまうといったリスクを回避できるのです。
これまで通りに利益を得ながら、建物の改修ができるのは居ながら改修の大きなメリットでしょう。
仮移転のコストがかからない
通常の工事とは異なり、居ながら改修は仮移転先を確保する必要がありません。工事期間中に別の拠点に一時的に営業・操業場所を移す必要がないため、移転先を確保するための時間やお金のコストがかからないのがメリットです。
また、仮移転先を利用する場合、利用客に移転先を周知する必要があるため手間もかかります。場合によっては、利用客に移転先の情報についてうまく周知できず、利益を逃す可能性もあるでしょう。
居ながら改修であれば、仮移転が不要であるため工事期間中も場所を変えることなく営業・操業が可能です。
居ながら改修のデメリット
居ながら改修を行うにあたって、知っておきたいのがデメリットです。魅力的なメリットがある一方で、どのようなデメリットがあるのかを見ていきましょう。
騒音や振動の対策が必要
居ながら改修のデメリットとして挙げられるのが、騒音や振動の対策が必要である点です。改修中は、作業時に発生する騒音や振動が利用客や従業員のストレスとなる場合があります。
外壁や屋根の改修工事であっても、室内まで騒音や振動が響く場合も多いため、対策を行わなければなりません。
なるべく、居ながら改修の工事実績が多い業者に依頼し、騒音や振動について適切に対策してもらうように相談してみましょう。
営業・操業中の職人の出入りが増える
居ながら改修では、工事期間中に職人の出入りが増えるといったデメリットがあります。営業・操業中であっても、従業員や利用客ではない人が常に出入りすることになるため、注意が必要です。
他の来店客の利用に支障が生じたり、従業員の作業に影響が及んだりしないよう、事前に改修中の職人がどこを移動することが多いのか、どのように荷物や工具などを搬入するのか、などを確認しておきましょう。
居ながら改修の工事会社の選び方
居ながら改修の工事会社を選ぶ際には、実績が豊富な会社を選ぶことが大切です。居ながら改修は、通常の改修工事とは異なり、騒音や振動の対策、利用客や従業員への配慮、など気を配らなければならないことが多いです。
居ながら改修の実績が豊富な工事会社であれば、必要な対策を把握しているため、相談者の要望に沿って対応を進めてくれます。また、店舗や工場などの規模や事業の内容などにあわせて、適切な居ながら改修の計画も提案してくれるでしょう。
居ながら改修に限らず、そもそも改修が初めてである場合は、改修すべきポイントや改修における適切な方向性などもイメージしにくいものです。改修工事で失敗しないためにも、なるべく現場での対応経験が豊富な工事会社を選ぶと安心でしょう。
ちなみに、工事会社における実績は、公式ホームページやSNSなどでチェックできる場合があります。工事会社によっては積極的に実績を公開しているため、まずは情報収集からスタートしてみましょう。
おわりに
本ページでは居ながら改修の概要やメリット、会社選びのポイントなどについて解説しました。
居ながら改修は、これまで通りに営業や操業を継続したまま、必要な改修を行えるのがメリットです。工事期間中に収益が減少してしまう心配がなく、経営への影響も少ないといえます。
しかし、一方で利用客や従業員への配慮が必要である点も覚えておかなければなりません。現在、居ながら改修を検討している方は、本記事を参考にしながらどのような工事計画で進めていくかを考えてみてはいかがでしょうか。
