最終更新日:2018年08月29日
結果重視のマネジメントではなく、結果をつくるマネジメントへ
工場の生産管理力を高める上で多くの会社で行われている「結果」をベースとしたマネジメントには、さまざまな部分で限界が生じやすい実態があります。
例えば、前月よりも材料費が増加しているといった数字の結果は、月々の損益計算書や製造原価報告書などの資料を見れば容易に把握できるものです。
しかしこうした状況が「なぜ生じてしまったのか?」という理由や原因は、数値をベースとした結果や管理指標では実態把握が難しい問題があるのです。
工場において結果をつくるマネジメントとは何ですか?
生産性向上にも好循環をもたらす結果をつくるマネジメントとは、一般的にブラックボックスになりがちな結果に至る途中経過に着目するという考え方です。
結果に至る途中の業務活動に主眼を置いた管理指標を重視すると、現場の動きに即した指示や業務改善などもおこないやすくなります。
また計画実現に向けた監視をしっかり行う工場では、今この瞬間に起こっている事実に着目することにより、本当の意味で有効性の高い改善指導ができる好循環も生まれやすくなるようです。
工場内をまるごと見える化する
結果をつくるマネジメントの方法で最もおすすめとなるのが、工場内のさまざまな工程を見える化することです。
例えば、動画撮影によるオンタイム監視を行うと、今現場で起きている状況から設備の不良や新人の配置、仕様変更といった生産性低下の原因を容易に把握できる形となります。
また見える化によって把握した対象に具体的なトラブルの再発防止策を講じると、結果から推測した対策のように現場にとっては何の問題解決にもなっていないといった失敗も生じにくくなると言われています。
結果に導く管理指標における2つの領域
工場内の見える化で行う管理には、日常管理と改善管理という2つの種類があります。
品質や原価、生産量、安全といった基本要素の日常管理は、工場経営が適切に行われているかを把握する上で欠かせないチェックポイントとなります。
これに対して改善管理は、今生じている問題の解消や新たな目標達成に向けた領域となります。
改善管理の中には、人的リソース系や技術の調達といった幅広い分野があります。
まとめ
工場経営者の多くが頭を悩ませる生産管理力の向上を促すためには、現場の見える化により、数値からの予測や想像ではなく現場に即した管理や対策を進めていくのが理想となります。
また近頃では、工場の見える化に特化したカメラやソフトウェアなどを取り扱うメーカーも多く登場していますので、こうしたシステムの導入により生産管理力の向上を効率的に行うのもおすすめであると言えるでしょう。