最終更新日:2019年10月02日
工場における労働災害の状況
ここ数年日本の社会で問題になっているのが少子高齢化が進んでいることです。
男女ともに独身者が増加し少子化が進んでいるのと同時に年金制度に問題が発覚し、定年後も働く人が増えてきています。
すべての業界でその傾向は見られますが工場の労働者でも高齢者が増加しています。
定年後再雇用される方はその経験を活かし会社にとっても貴重な労働力ですが高齢者が増えてくると労働災害の起こる可能性が高くなることも事実で防ぐための対策が重要になってきます。
近年の労働災害の現状についてまずは簡単に紹介をさせていただきます。
労働災害による死亡者比率を業界別に見ると建設業・製造業が高い傾向があります。
これは機械を扱う作業・現場が製造業・建設業では多く実際に設備や機器を操縦することが多いことも一因に挙げられます。
そして死亡労働災害を年齢別に見ると50代以上の方が半数以上を占めているデータが示されています。
このように労働災害の罹災者に高齢者がなる率が高いことを踏まえて現象に向けて職場を改善する必要性が今後の工場における大きな課題と考えられます。
高齢者雇用の多い工場での注意すべきポイントを事項で説明していきたいと思います。
高齢者雇用における注意すべきポイント
高齢になるに従い身体能力や判断能力は低下し、作業中のちょっとしたアクシデントに対応ができず災害に巻き込まれる可能性は上昇します。
機械を操作したり操縦する作業では機械に挟まれたり、運転中の機器から落下したりするアクシデントが起きない職場への改善が求められます。
具体的には以下のような改善策が考えられます。
1.判断力・身体能力に応じた職場配置
訓練期間を長く設けること、時間に余裕を持った作業設計
また応用の少ない定型の作業に従事、文章だけでなく絵や写真を活用した作業手順にて指導を行う
2.安全性を十分に確保し心理的なストレスを少ない環境にする
危険な作業が少ない状況作り、ゆとりをもった作業標準になっていること
3.体力に合わせた作業環境
強い力や素早い動作が求められる作業を軽減すること
無理な力が求められないような機器や材料の配置等
この他にも連続作業時間の短縮・関節への負担の軽減等が高齢者雇用では重要になります。
高齢者に長く働いてもらうためには作業環境を改善し働きやすい環境にすることが求められます。
年齢問わず働きやすい会社を目指し取り組んでいくことが労働者を守ることに繋がります。