最終更新日:2018年05月02日
新四大工業地帯が今アツい
同地域内に多数の工場が集中的に存在する工業地帯の中でも近年、新四大工業地帯と呼ばれるものが経済誌などに多く掲載されるようになりました。
古くから日本の経済成長や国内製造業の発展に貢献してきた京浜工業地帯、中京工業地帯、阪神工業地帯、北九州工業地帯は、日本人なら誰もが知る四大工業地帯です。
これに対して新四大工業地帯は、今まで工業地帯の少なかった意外な地域で発展中という少し変わった特徴があるとされています。
今回は、北関東、東北、北陸・中国、北九州に拡がる新四大工業地帯について、それぞれの特色を詳しくチェックしていきます。
北関東
北関東の新四大工業地帯は、工場の立地面積が全国ナンバーワンとなる茨城県と群馬県、栃木県が中心です。
茨城県には、食品、建設機械、食品といった多彩な大規模工場が立ち並んでいます。
また2011年の北関東自動車道の開通以降は、群馬県や栃木県で増設・新設された工場倉庫とともに、北関東横断工場ロードが生まれているそうです。
東北
新四大工業地帯に含まれる東北エリアの発展は、宮城県にトヨタ自動車が工場を建てたことがきっかけだったと言われています。
特に仙台から車で30分ほどの高立地にある大衡村では、東北第二トヨタ市と呼ばれるほどのインフラ拡充が進んでいるそうです。
また自動車関連以外の工場倉庫が東北に進出する近頃では、東北エリアが産業集積地へと成長しつつあると言われています。
北陸・中国
日本国内の中でも自然災害が比較的少ない中国~北陸地方においては、世界トップクラスのシェアを誇る大企業の工場が多数立ち並んでいます。
こうした特色を持つ中国・北陸の新四大工業地帯は、グローバルニッチトップベルトと呼ばれることもあるようです。
北九州
四大工業地帯から外れてしまった歴史のある北九州エリアも、自動車工場や部品工場を中心とした、大きな地帯へと成長しつつあります。
中国や韓国といったアジア各国に非常に近い北九州は、アジア一体工業地帯と呼ばれることもあるようです。
また大手自動車メーカーでは、韓国と日本の双方で走行可能な専用トレーラーを用意することにより、積み替えをしなくて良い効率的な部品輸送を実現しています。
こうした形で現代社会における地域特性を上手に活かした新四大工業地帯は、今後も更なる発展が期待できると言えるでしょう。