最終更新日:2018年05月30日
食品工場に生えやすいカビとは何ですか?
菌糸からなる体を持つ菌類の総称を、カビと呼びます。
胞子という小さな種のようなものから育っていくカビは、普段から空気中に漂っています。
また栄養となるものを見つけて条件が揃うと、根のような菌糸をのばして、驚くほどのスピードで成長する実態があるのです。
食品工場のカビがもたらす被害とは?
お客様の口に入る食品をつくる工場では、少しのカビの発生が製品品質の悪化や異物混入といった被害を招きやすい実態があります。
またこうしたカビや細菌の入った食品をお客様が食べれば、最悪の場合、健康被害を招くこともあるのです。
この他に建物の外壁などに生えたカビは、近隣の人々に不衛生な印象を与えるとも言われています。
例えば、入り口の壁に多くのカビが生えていれば、工場内部がどんなに衛生的に保たれていても、監査などの際にお客様などから指摘を受ける結果になってしまうと言えるでしょう。
カビの発生条件と生えやすい場所とは?
下記の発生条件に目を通すと、食品を取り扱う工場倉庫のさまざまなところに、カビが生えやすい理由も納得できます。
・湿度 80%以上
・温度 -5度~30度(15度~30度なら更に好条件)
・栄養 糖分、デンプン、ほこり、汚れ、壁材、塗料
例えば、上記の温度・湿度の保たれている環境であれば、大事な原材料などを保存する冷凍冷蔵庫にも、カビは発生すると考えられます。
また自然界で採れた野菜などを置いておく保存庫などについても、その材料にひとつでもカビの胞子が付着していれば、繁殖条件が揃うことで更にカビが増える可能性もあると言えるのです。
この他に作業場で発生した蒸気の当たる天井や内壁は、湿度が非常に高いといった意味でもカビが生えやすい場所となりますので、普段の仕事で触れる機会がなくても徹底的に掃除をすべきところと捉えるようにしてください。
空調設備の定期点検・定期清掃もおすすめのカビ対策
ホコリや水分の溜まりやすい空調設備も当然、カビが発生しやすいと考えられます。
また工場倉庫内の空気循環に大きく関わる空調設備にカビが生じると、部屋の中全てに胞子を送ってしまう状況が生まれることもあるのです。
こうした形で衛生的であるべきはずの工場のいたるところにカビが生えてしまうトラブルを考えると、空調設備のメンテナンスがどれだけ大事かというのも納得できることでしょう。