最終更新日:2018年08月29日
食品工場における「5S」の衛生管理
初めて食品工場で働く新入社員は、その多くが衛生管理に関する知識を持たない傾向があります。
こうした人達に新入社員教育をする際には、最初に食品工場の衛生管理の基本とも言える整理・整頓・清掃・清潔・躾の「5S」につながる知識を教える必要があります。
また知識不足により大事な商品に異物混入などの問題が起こるリスクを考えると、「新入社員だから仕方ない」といった甘い気持ちを捨てて、早めに5Sの意味や心掛けを教育する必要があると言えるでしょう。
今回は、食品工場における新入社員の教育で重視すべき3つのポイントをご紹介していきます。
個人衛生
会社に入ったばかりの新入社員が最初に心がけるべきなのは、自分自身の衛生管理です。
例えば、1日に50~100本抜けると言われる髪の毛が製造ラインの商品に混入すれば、それらがお客様の口に入ってしまうことにより、品質管理におけるクレームや問題が生じてしまいます。
また食品工場では基本的に長い爪やアクセサリーなども異物と捉える実態がありますので、「どういう理由で持ち込み禁止なのか?」をしっかり教える必要があると言えるでしょう。
ちなみに初めて食品工場で働く新入社員は、自分自身も長い爪に気づかないことも多い傾向がありますので、最初のうちは同じ現場で働くチーム員の中でチェックし合う体制も必要だと言えそうです。
工場内で守るべきルール
食品工場で作業を始める前には、作業着への着替えやエアシャワーを浴びるといった多くの準備を手順どおりに行う必要があります。
こうしたルールをきちんと守ってもらうためには、それぞれのステップで見本を見せながら、「これを行うとどういう効果があるのか?」をきちんと教えることが重要です。
また意味がわからないままではルールを軽視されがちとなりますので、流れや手順よりも目的を重視した説明をするのが最もおすすめとなるでしょう。
過去に起こったクレーム
工場における衛生や安全、品質管理の知識のない新入社員に教育をする時には、過去に起こったクレーム事例を紹介しながら、「どれだけのお客様に迷惑がかかったのか?」を具体的にイメージしてもらいましょう。
この方法でさまざまなクレーム事例を紹介していくと、作業前に行う準備の重要性なども理解しやすくなります。
またその準備を行わないことで生じるトラブルの重大さを実感すれば、お客様や工場内の従業員に迷惑をかける恐れから、食品衛生への取り組みを率先しておこなえるようになると言えそうです。