最終更新日:2019年01月07日
IT技術を活用して収益を生み出すデジタルビジネス時代がやってきています。
そのようなデジタルビジネス時代の中で、植物工場も大きな変換の時を迎えているのです。
ここではICT技術と植物工場の変化についてまとめてみましょう。
植物工場ビジネス参入とは?そもそも植物工場ってなに?
植物工場において、露地栽培や温室栽培などは既存の農業であり、広大な農地や栽培ノウハウを持っている農家であれば、植物工場をやる必要はありません。
植物工場へのビジネスサンユウは、空いている施設があるものの、栽培に対するノウハウがない人たちです。
植物工場では、人工光利用のものと、太陽光利用のものがあり、人工光利用であれば気候に関わらずにボタン1つで、歩留り70~80%で野菜を栽培できるのです。
そもそも植物工場とは、温度、湿度、CO2濃度、光量、肥料など高度な環境制御を行うことによって野菜などの周年、計画生産が可能な施設園芸農園の一形態になります。
人工光利用の植物工場は、完全人工光型と呼ばれています。
この完全人工光型の植物工場は、閉鎖環境で太陽光を用いずに栽培を行います。
一方太陽光利用型の植物工場は、温室などで太陽光の利用を基本として、人工の光による補光や夏場の高温抑制技術を用いて栽培をする方法です。
人工光型植物工場のメリットとは?
一般的に行われてきた従来の農業においては、自然相手に行うので勘や経験がものを言っていました。
栽培ノウハウをマニュアル化することもできなかったのですが、植物工場であればマニュアル化することが可能です。
また農業=重労働というイメージが非常に強いですが、植物工場においては重労働も必要としないため、高齢者や障害のある方などでも働きやすく、労働力となりえます。
農地に関してもそれほど広大な土地を必要としないため、それほど土地がない都市部での精算も十分に可能です。
田舎に作らなくても都市での生産ができるため、従業員も通勤しやすく、効率よく農作業が可能になります。
また植物工場の施設内は気温は20℃前後に保たれているので、過ごしやすい環境で作業ができます。
どんな野菜が植物工場には適しているの?
植物工場で栽培するのに適している野菜としては、トマトがあります。
現在植物工場での出荷額が最も多いのはトマトです。
いちごも市場規模としては大きいものの、生産管理が難しくなるため、普及していないという現状があります。
またレタスも植物工場での栽培に向いている野菜の1つ。
大手企業では1~3万株の規模の植物工場を運営しています。
生産量はレタス換算して1日1トンにもなり、企業によっては2020年までに10万株の生産を目標としているところもあるようです。
ただ現段階で植物工場で黒字になっているところは非常に少なくわずか10%程度です。
手がける企業においては、しっかりと知識を得て、本気で取り組む必要があるでしょう。