最終更新日:2024年03月18日
工場の雨漏りは決して珍しいことではなく、意外にもさまざまな工場で見られる問題です。しかし、工場の雨漏りは一般的な家庭とは異なり、リスクが大きい傾向にあります。設備の故障や火災などを招く恐れがあるため、雨漏りを発見したら早急な対応が必要です。
そこで、今回は工場が雨漏りする原因や、万が一雨漏りが発生した場合の対策、専門業者に雨漏り対策を依頼する際のポイントなどについて詳しく解説していきます。
工場が雨漏りする原因は?
工場が雨漏りしてしまうのは、一体何が原因なのでしょうか。まずは、工場における雨漏りの原因から見ていきましょう。
部品の錆
工場が雨漏りする原因として、まず挙げられるのが部品の錆です。とくに、屋根を固定する「ボルト」は錆やすい素材であり、ここから雨水が侵入してきてしまうケースがあります。ボルトは屋外に露出している部品であるため、日ごろから雨水や紫外線などの影響を受けやすく、錆びやすい環境にあるため、工場の雨漏りを招く部分です。
雨漏りを防ぐためにも、ボルトを始めとした各部品の定期チェックやメンテナンスは必要でしょう。
経年劣化
屋根の経年劣化は、工場の雨漏りの原因の一つです。常に雨風や紫外線にさらされている屋根は、経年劣化が進みやすく強度が低下しがちな箇所といえます。工場の屋根の耐用年数は素材によって異なるものの、一般的に20~30年程度であり、さらに長期間使用を続けると破損して雨漏りの原因となります。
工場の雨漏りを防ぐためにも、定期的に確認を行い破損や劣化している箇所がないかをきちんと確認しておくことが重要です。
工場が雨漏りしたときの対策は?
工場の雨漏りが発生してしまった場合、どのように対策すればいいのでしょうか。 ここからは、工場の雨漏りが発生したときの対策について詳しく解説していきます。
折板屋根の場合
折板屋根の劣化で雨漏りが発生している場合、錆が原因であることがほとんどです。錆の放置は、屋根材の内部まで腐食が進行してしまうリスクがあるため、早めに食い止めなければなりません。最悪の場合、屋根材に穴が開いてしまい雨漏りが深刻化してしまうリスクがあります。
錆の進行を食い止めるためにも、まずは錆止め塗装を施すのが一般的です。錆の範囲が広い範囲には、葺き替えもしくはカバー工法などの施工で対策を行います。
大波スレートの場合
工場の屋根としてよく見られる大波スレートは、経年劣化だけではなく、飛来物がぶつかって損傷し、雨漏りに陥ることもあります。小さな損壊であれば、コーキング材やシーリング材を使って部分的に補修することが可能です。
しかし、全体的に劣化が進んでいる場合や傷んでいると見られる場合には、カバー工法が適切です。劣化や傷みを放置していると、人が乗ったときに割れて落下してしまったり、屋根材が落ちてきたりして危険であるため早めの対策が必要です。
外壁の場合
外壁から雨水が侵入し雨漏りに陥っている場合、劣化や損傷でのひび割れが原因として考えられます。該当箇所にシーリング材を施して補修を行うほか、錆止め塗装やカバー工法、葺き替えなどの施工が必要となるケースもあります。外壁の雨漏りは原因が多岐に渡るうえに、被害の範囲もさまざまであるため、まずは専門業者に現地確認してもらうことをおすすめします。
樋の場合
工場の雨漏りの原因が「樋」である場合、内部に落ち葉が詰まっていたり、苔が生えていたりすることが多い傾向にあります。上記が原因であれば、枯葉・落ち葉避けのネットを装着したり、定期的に樋を洗浄したりすることが重要です。
雨漏りに特化した専門業者に依頼する際のポイント
雨漏りに特化した専門業者に依頼する場合、どのようなポイントをおさえて選べばいいのでしょうか。
ここからは、業者を選ぶ際のポイントについて解説します。
実績をチェックして選ぶ
雨漏りの専門業者に施工を依頼したいときには、まず業者の過去の実績をチェックしてみましょう。どのような規模の施工実績があるのかを確認することで、おおよその技術力や知識などを把握することができます。安心して依頼できるか否かの判断ポイントでもあるため、公式ホームページなどで確認しておきましょう。
建設業許可証の有無を確認する
雨漏りの対策を業者に依頼するときには、その業者が「建設業許可証」を取得しているかを確認しましょう。高額な施工を担う業者は、建設業許可証を取得することが建設業法で定められています。大規模な施工・講じが可能な業者は、それだけ技術力が高く信頼できる業者の証です。安心して任せられるかを考えるヒントになるので、許可証の取得の有無を確認してみてください。
サーモグラフィによる調査の可否を確認する
必須ではないものの、雨漏り対策について業者に依頼する際には、サーモグラフィによる調査を行ってくれるか否かを確認しましょう。業者によっては、雨漏りの原因調査を目視のみで対応するケースがあります。しかし、目視だけでは見逃しやすい雨漏り原因が多いため、サーモグラフィでの調査が望ましいでしょう。業者選びで迷ったときには、サーモグラフィによる調査が可能であるかを判断基準として設けてみてはいかがでしょうか。
まとめ
工場の雨漏りは、事故につながるだけではなく、放置することでさらに大きな損害に及ぶこともあるため、深刻な問題です。「まだ大丈夫」と対策を後回しにするのではなく、被害規模が小さいうちに早めの対策を講じておくことが大切です。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、信頼できる業者に工場の雨漏り対策を依頼しましょう。