最終更新日:2024年07月16日
工場や倉庫において、「更衣室・トイレの洗面所」を整備できていないケースは少なくありません。とくに、古い工場・倉庫や、規模の小さい工場・倉庫は、更衣室やトイレの洗面所などの整備が不十分な傾向にあります。
コストの問題や面積の課題など、さまざまな壁がある現場も多いですが、各設備の整備が不十分な場合、さまざまなリスクがあるため注意が必要です。
そこで、今回は工場や倉庫における「更衣室・トイレの洗面所」を整備していないリスクや、整備する際のポイントを解説します。
更衣室・トイレの洗面所を整備しないリスク
更衣室やトイレの洗面所を整備しないことで、どのようなリスクがあるのでしょうか。さっそく想定される具体的なリスクを見ていきましょう。
従業員のモチベーション低下
工場や倉庫の更衣室・トイレの洗面所を整備しないことで、まず挙げられるリスクが、「従業員のモチベーション低下」です。設備が不十分な状態では、従業員は着替えや身だしなみのチェックができません。
必要最低限の設備しかない工場では、従業員の働く意欲が低下しやすくなり、結果的に業務中の集中力や注意力も下がる可能性があります。思わぬ事故につながることもあるかもしれません。
従業員のモチベーションの低下は、雇用する側としてはとても深刻な問題といえるでしょう。
人手不足の深刻化
工場・倉庫に更衣室がなかったり、トイレの洗面所がないといった環境では、求人を募集しても人材を確保しにくいといった難点があります。求職者にとって、設備が不十分な工場・倉庫は魅力的な職場と感じないためです。
また、設備が不十分な職場環境は離職の原因でもあります。すでに働いている従業員がいても、退職されてしまい、人手不足が深刻化する可能性があるでしょう。
近隣施設の設備利用によるトラブル
「更衣室がない」「洗面所がない」といった工場・倉庫の場合、従業員が近隣施設を利用する可能性があります。コンビニやスーパーのトイレなどを、着替えのために使ったり、身だしなみのために使ったりするのは、本来の用途ではありません。
従業員が利用していた施設からクレームが入るなど、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
更衣室・トイレの洗面所を整備する際のポイント
工場・倉庫におけるさまざまなリスクを回避するためにも、更衣室やトイレの洗面所の整備は必須です。とはいえ、具体的にどのように整備すべきかはイメージしにくいものでしょう。ここからは、工場・倉庫の担当者の方へ向けて、整備する際の具体的なポイントを解説します。
パウダールームを設ける
工場・倉庫の設備を整備する際、まず検討したいのがパウダールームです。女性が多い職場であれば、パウダールームは必須でしょう。工場や倉庫での作業は汗をかくためメイク崩れが気になる女性は少なくありません。休憩のタイミングでメイクを直せるようなパウダールームは女性従業員の満足度工場にもつながります。
新規雇用の際に、女性の人手も確保しやすくなるため、ぜひパウダールームの整備を検討してみてください。
シャワールームを設置する
「ホコリの舞う環境で作業することが多い」「汗をかきやすい作業が多い」など、汗をかいたり汚れたりしやすい職場である場合は、シャワールームの設置がおすすめです。
汗だくの体で帰宅するのは、従業員にとって大きなストレスでしょう。帰宅前に清潔になりたいと考える従業員は多いため、男性用・女性用で分けたシャワールームの設置をおすすめします。
更衣室兼休憩スペースを作る
更衣室を確保するスペースがあれば、休憩スペースも兼ねた空間を作ることをおすすめします。更衣室として「最低限着替えるだけのスペースだけ」では、そこで過ごす従業員にとっては窮屈な印象です。
ある程度広さを確保したほうが、着替えのストレスを軽減できますし、休憩時間に過ごしやすい場所として重宝されるはずです。
空調設備を整える
工場・倉庫に更衣室やトイレの洗面所を設ける際には、空調設備の導入も検討してください。各設備のスペースを設けることは大切ですが、そこで過ごすことも視野に入れ、快適に過ごせるように工夫する必要があります。
とくに、夏場や冬場は空調設備がないと、過ごすのが厳しくなるため注意が必要です。空間の広さにマッチする空調設備を導入し、利用する従業員が快適に過ごせるようにしましょう。
おわりに
本ページでは、工場や倉庫における、更衣室・トイレの洗面所を整備しないリスクや、整備する際のポイントについて解説しました。
いずれの設備も従業員の満足度に繋がるため、ぜひ積極的に取り入れたいポイントです。ぜひ、今回ご紹介した「整備する際のポイント」を参考にしながら、従業員がイキイキと働けるような環境づくりを目指してみてはいかがでしょうか。