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不動産賃貸経営で重要な「減価償却」大きくしたいなら覚えておくべきこと
最終更新日:2021年09月15日
不動産賃貸経営をスムーズに行う上では「減価償却」に対する深い理解が必要不可欠です。
そこで改めて減価償却とはなんなのか、どのような役割を果たすのか解説していきましょう。
あわせて、減価償却を有効活用するためのポイントも開設していきますので、経営の参考にしてくださいね。
減価償却とは
減価償却とは、固定資産を購入したときにかかる費用を分割する方法のことです。
固定資産の購入にあたって、かかった費用をすべて一度に処理しようとすると、すべてその年に処理しなければいけなくなります。
例えば、数百万円、数千万円にのぼる設備を投資目的で購入したとします。
それを減価償却せずに、その年だけでいきなり経費にしようとすると、大赤字になってしまう可能性があります。
融資を利用していた場合には、赤字となれば融資が断ち切られる可能性もありますから、非常にシビアな問題と言えるでしょう。
ところが、減価償却を賢く利用すれば、資産の耐用年数を踏まえた上で少しずつ費用を計上していくことができるのです。
減価償却の対象になる資産は「減価償却資産」と呼ばれ、具体的には「年月が経過するごと価値が少なくなっていく資産」が分類されます。
例えば、購入時と数年後で消耗度の違いが想像できる各種装置や設備、機械、備品などが含まれます。
また、中小企業であれば「令和4年(2022年)3月31日まで、30万円未満の固定資産について一度に必要経費にできる」という特例もあります。
この特例を利用すれば減価償却せずに経費として計上し、所得を減らせますので該当する場合には利用するとよいでしょう。
減価償却できる資産とできない資産
減価償却には前述のような特徴がありますが、改めて減価償却の対象となる資産とそうでない資産について、詳しく解説していきましょう。
時間が経つごとに価値が減っていく固定資産については、1年以上使用し購入時に10万円以上支払った場合、減価償却にできます。
ただし、事業に使うものであり、それ自体を販売する目的でないものに限られます。
例えば次のような資産が含まれます。
・ビルや建物
・工場
・建物に付属している設備
・パソコンなどの各種備品
・事務用品
・ソフトウェア
・商標権などの各種権利
・車両運搬具
・牛や豚などの家畜
・果物などの樹木
それに対して、次のような資産は減価償却できませんのであわせて覚えておきましょう。
・土地や美術品といった、価値が減少しない資産
・現在建設している資産
・たな卸し資産
上記のように、価格が変動するとしても必ず減少することは言えない資産は、減価償却の対象にはなりません。
また減価償却の対象になるものが業務に活用されるものに限定されるように、事業で使っていなければ対象外となります。
ポイント1:耐用年数に注目
減価償却を大きくするには、耐用年数に注目しましょう。
耐用年数とは、焦点となっている資産にどのくらいのあいだ価値があるか、つまり「具体的に何年ぐらい使えそうか」と考えたときの年数のことです。
パソコンであれば「だいたい5年ほど使ったら、もういつ壊れてもおかしくない」と感じている人も多いのではないでしょうか。
その場合、パソコンの耐用年数は4年と言えます。
中古物件のように入手した固定資産が中古の場合、購入したそのときからの使用可能期間の年数を耐用年数として計算します。
その際には「簡便法」と呼ばれる計算方法で、具体的な年数を割り出してみましょう。
計算方法は「法定耐用年数-(経過年数×0.8)」です。
1年未満の端数が出たときには、切り捨てで考えます。
また購入時の時点で経過年数が法定耐用年数を超えていれば「法定耐用年数×0.2=耐用年数」で考えましょう。
さらに「見積法」という計算方法もあります。
こちらは使用できる期間として問題がなければ、購入から5年や10年経っていても償却できるという方法です。
ただし、なにを持ってして「使用できる」と判断したのか客観的な根拠が必要になるため、専門的な鑑定書などを用意しましょう。
ポイント2:償却部分に注目
続いて、減価償却の対象となる範囲にも注目してみましょう。
例えば建物を土地から購入したとき、建物は減価償却の対象となりますが、残念ながら土地そのものは対象になりません。
そのため、購入金額のうち土地の金額が大きい場合には償却金額が減ってしまいます。
そこで、購入時には建物の金額を明らかにしておくことが重要となります。
売買契約書にきちんと建物そのものの金額が明記されていれば、比較的スムーズに減価償却できます。
土地建物の区分がされていないときには、固定資産税評価額の比率で計算することになります。
もし土地の金額ばかりが高くなってしまうのであれば、専門家に適切な鑑定評価を依頼するのも手です。
まとめ
保有している資産について考える上で、覚えておきたい減価償却について解説していきました。
減価償却となる資産とそうでない資産には明確な違いがありますので、よく確認してから対処しましょう。
金額を決定するコツもありますので、これらを参考にしながらスムーズな減価償却を叶えてくださいね。
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物件情報
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