入居者が家賃滞納＆夜逃げしたとき賃貸オーナーがすべきこと - 滋賀・京都で賃貸マンションアパートのリノベーション・リフォームならSAWAMURA

最終更新日:2021年05月07日

賃貸オーナーさんにとって、困ってしまうトラブルのひとつに「入居者の家賃滞納」がありますよね。

どこかのタイミングで支払ってもらえれるのならまだいいのですが、最悪のケースでは家賃滞納をしたまま入居者が夜逃げしてしまうこともあり得ます。

そのような場合に賃貸オーナーはどのような対応をすればいいのか、詳しく解説していきましょう。

• 1 入居者が夜逃げしてしまったとき賃貸オーナーはどうすればいい？
• 2 家族や連帯保証人に連絡が取れない場合はどうすればいい？
• 3 夜逃げした相手を訴える場合の流れ
• 4 夜逃げトラブルを起こさないためには？
• 5 まとめ

入居者が夜逃げしてしまったとき賃貸オーナーはどうすればいい？

賃貸物件の入居者が夜逃げや失踪してしまったとき、賃貸オーナーは迅速な対応が求められます。

まずは入居者の家族もしくは連帯保証人へすみやかに連絡しましょう。

夜逃げ・失踪のように思えても、実際は事故や事件に巻き込まれているという可能性もゼロではありませんから、確認するためにも関係者と連絡をとる必要があります。

「〇〇（夜逃げしてしまった人）さんが契約している〇〇（物件名）のオーナーです」と自己紹介したうえで「連絡がとれなくなってしまったのですが、何かご存じありませんか」というように尋ねましょう。

家賃を滞納しているとなるとつい怒りたくなってしまうかもしれませんが、はじめから怒りっぽい対応をすることはおすすめしません。

というのも、入居者と連絡を取れない以上、連帯保証人の協力がないとスムーズに解決できない可能性があるからです。

特に、家賃滞納がある場合はその支払いを連帯保証人に負担してもらうことになります。

部屋を引き払ってもらうにしても、部屋の中に残っている家財や私物を処分するには、関係者の協力が必要不可欠です。

賃貸オーナーと言えども、勝手に部屋へ入り家財を処分してしまうと不法侵入等の罪に問われてしまう可能性もあります。

スムーズに解決へ導くためにも「困っているので協力してほしい」という姿勢で接するように心がけましょう。

家族や連帯保証人に連絡が取れない場合はどうすればいい？

たとえ夜逃げされてしまっても、家族や連帯保証人との連絡がつき、相手が協力してくれるのであれば問題ありません。

困ってしまうのは、家族や連帯保証人といった入居者の関係者にまったく連絡がつかないケースです。

連帯保証人に連絡がつかなければ、入居者の職場、学校、バイト先、友人関係などわかる範囲でくまなく調査し、連絡をとれる人はいないか探す必要があります。

どうしても連絡をとれる人が見つけられず、また本人の消息もわからないのであれば、裁判所へ訴える必要があります。

ただし「見つからないからすぐに裁判所に訴えればよい」というわけではなく「できる範囲で探したが、どうにも見つからなかったこと」や、そもそも「夜逃げがあったこと」を証明しなければいけません。

そのために、例えばガス・水道・電気といった公共設備が使われていないなど、証拠につながるポイントを確認しておきましょう。

さらに「証拠」として提出するためには部屋の電気やガスのメーターを日付とともに撮影し、動いていない、つまり室内にはおらず、どこかへ行ってしまったことを証明しなければいけません。

多くの場合、入居者が夜逃げしている可能性が疑われはじめてから、裁判を起こし、解決するまでには数か月単位の時間がかかります。

長丁場になることを覚悟し、弁護士などにも相談しながら慎重に進めていきましょう。

夜逃げした相手を訴える場合の流れ

どうしても夜逃げした相手や関係者が見つからないときには「公示送達」という手続きへ移っていきます。

この手続きは、どこにいるかわからず書類を送ることができない相手へ裁判を持ち掛けるため、必要な手続きとなります。

具体的には、一定の期間裁判所の掲示板に相手への通告を掲示することで、書類を送付した場合と同じ効果を獲得します。

公示送達を行ったあとは、いよいよ訴訟へ入ります。

裁判所にある書類を活用しながら、契約の解除を前提に家賃の支払いと家に残っているものの片付けを相手へ命じます。

ほとんどの場合、夜逃げした相手が出廷してくることはないと考えられるでしょう。

判決がくだれば強制執行が許可されますので、晴れて部屋へ入って残されているものを処分できるようになります。

強制執行および差し押さえの手続きは、知識のない状態で取りかかるとややこしく面倒に感じられるでしょうから、専門家へ依頼することをおすすめします。

夜逃げトラブルを起こさないためには？

このような手順を踏むことで、入居者とも連帯保証人とも連絡がつかない場合にも解決へ導くことが可能です。

しかし、いったん夜逃げが発生すると、すべて解決し家賃を回収するまでには相当な時間がかかってしまいます。

清掃員や弁護士に委託するとなると、ますます費用がかさんでしまうでしょう。

こうしたトラブルを起こさないようにするためには、そもそも家賃を滞納しないような、信頼できる入居者を見つけることが重要です。

事前の審査をしっかり行い、入居者属性をきちんと見極めるように心がけましょう。

まとめ

入居者の夜逃げや失踪は、ある日突然起きてしまうものです。

なかなか避けるのが難しいトラブルではありますが、入居者を見極めることでリスクを避けることができます。

もし、入居者とも連帯保証人とも連絡がとれなくなってしまったら、今回解説した手順で訴訟を起こすことも検討しましょう。