アパート経営での「修繕積立金」とは？メリットと作り方 - 滋賀・京都で賃貸マンションアパートのリノベーション・リフォームならSAWAMURA

最終更新日:2022年08月31日

賃貸アパートやマンションを経営する上で「どこかが壊れてしまった」「ここが古くなってきたので変えなければ」といった修繕にまつわる問題は常につきまといます。

築年数が重なればその分だけトラブルは起きやすくなり、またそのたびに費用という問題が発生することになるでしょう。

トラブル時に慌てないためにも、賃貸オーナーは修繕積立金について正しい知識を保有しておきましょう。

• 1 「修繕積立金」とは？
• 2 修繕積立金はなぜ必要？
• 3 平均的な修繕費と修繕計画の立て方
• 4 修繕積立金の作り方
• 5 まとめ

「修繕積立金」とは？

修繕積立金とは、物件を管理する上でかかる維持・修繕費用を捻出するために、物件オーナーが毎月しっかり徴収して積み立てておくお金のことです。

修繕積立金は特に、建物の外観、壁や屋根、屋上部分、排水管、手すり、エントランススペースといった共用部分の経年劣化をケアし、きれいな状態に導くために使われます。

物件は、定期的に「大規模修繕」としてあらゆる部分の修繕作業を行い、そのためにとても大きな費用がかかります。

修繕費用は多くの場合、賃貸オーナーが負担しなければいけません。

そこで、管理費や修繕積立金を毎月支払うことによってまかなうのです。

毎月、貯金のように貯めていくことによって、いざというとき必要な費用をすぐに用意できます。

ちなみに修繕の積み立ては義務化されているわけではありませんから、オーナー次第と言えるでしょう。

修繕積立金はなぜ必要？

修繕積立金は、なんといっても入居者の安全のために必要不可欠です。

建物はどんなものであれ、時間の経過とともに必ず劣化してしまいます。

鉄筋コンクリート造、木造、鉄骨造といった種類にも関係なく、必ず起こるもとです。

そうしたとき、きちんと修繕するのはオーナーの役目と言えるでしょう。

劣化したままの状態にしていると、見た目や印象が悪くなってしまいます。

雨漏りなどのトラブルにもつながりやすく、入居者の安全な生活が脅かされてしまうかもしれません。

「この物件、なんだか印象が悪い」という理由で入居者が入らなかったときには空室が続き、オーナーにとって痛手となるでしょう。

さらにひどくなると、監査が入る可能性もあります。

こうしたトラブルを避けるために、修繕積立金が必要になります。

外壁や屋根の修繕工事にはとりわけ多額の費用がかかってしまい、足場を組む必要のある工事は、予想を超えた費用が必要になるかもしれません。

また中古物件を購入したときには、購入した直後から大規模な修繕が必要になってしまうこともあります。

大きなトラブルが見つかったときには、修繕だけで赤字になってしまう可能性もあるでしょう。

修繕費用をあらかじめ積み立てておけば、先を見通すことができ安心経営が実現できます。

平均的な修繕費と修繕計画の立て方

一般的な外壁工事の相場として、200～400万円ほどかかるとされています。

もちろん物件によっても金額は大きくかわりますが、これだけの金額を貯めるには、修繕計画が重要になります。

ただし、修繕計画をオーナーが一人で立て、物件の診断してしまうと、正しい計画に至らない可能性があります。

有効な計画のためには、建築会社や管理会社といった第三者へ相談しましょう。

客観的な視点から建物診断書をもらい、相談しながら計画を立てていくことによって現実的な計画を立てられます。

日本住宅性能検査協会でも建物診断を行っていることがありますので、調査してもらって計画を立てましょう。

修繕積立金の作り方

修繕積立金は普通預金による貯蓄や、定期預金による積み立てなどの方法があります。

物件経営がはじめてであれば、積立定期預金がおすすめです。

積立定期預金では、最初に目標金額と毎月どのくらい積み立てるかを決めます。

そして設定した額に至るまで、毎月自動で積み立てていくことができます。

初回の手続き以降はすべて自動で行われるので、手続きの面倒がなく、コツコツ貯められるのが魅力です。

さらに修繕積立金向けの保険などもあり、それによって積み立てることもできます。

解約返戻金なども修繕費用にあてることができ、いざというときの備えになるでしょう。

ただし解約返戻率の高い保険の場合には、経費に計上できない可能性もあります。

トラブルにならないよう、よく確認しながら保険選びをしてください。

まとめ

賃貸アパートやマンションのトラブルは基本的にはいつ起こるかわからないものですが、だからこそ修繕計画を立てておくことは安心につながります。

いざというときに役立てるためにも、修繕積立金はきちんと用意して、入居者が安心できる暮らしを実現できるようにしましょう。

同時に、賃貸リノベーションの計画は念入りに立て、長期的な視野で損失のないよう効果的に準備することが重要です。