再建築不可物件とは？救済措置を知っておこう！建て替えする方法 - 滋賀・京都で賃貸マンションアパートのリノベーション・リフォームならSAWAMURA

最終更新日:2022年12月28日

保有している物件の現状について、正しく認識することは安定的な経営のために必要不可欠です。

そこで今回注目したいのが「再建築不可物件」です。

どのような物件なのか、特徴や注意点について解説していきます。

• 1 再建築不可物件とは？
• 2 再建築不可物件の救済措置とは？
• 3 建築基準法を遵守するためにできること
• 4 再建築不可のまま物件を活用する方法
• 5 まとめ

再建築不可物件とは？

再建築不可物件とは、新築や改築、増築といった再建築ができない物件のことです。

建築基準法が移り変わる中で、築年数が長ければ長いほど、「現在の基準で考えると不適切」という物件が増えていきます。

だからと言って、建築基準法が変わるたびに基準に満たない物件を建て替えるわけにもいきません。

結果として「現在の基準で考えたら建て替えや増築を行うのは危ないので、再建築ができなくなってしまった」もという土地・建物が存在するのです。

再建築不可物件では、リフォームやリノベーション自体は問題ありません。

しかし建て替えなどの融通が効かないことから、不動産評価も低くなりがちです。

再建築不可物件の条件には「敷地が道路に接する間口が2m未満」「敷地が建築基準法上の道路に接していない」「そもそも敷地が道路に接していない」などが挙げられます。

一見すれば道路に接しているようにも見える物件でも、実際は接しておらず違反にあたっている可能性があるので注意しましょう。

再建築不可物件の救済措置とは？

再建築不可物件に分類される物件は、もうどうにもできない、手の施しようのない物件なのでしょうか？

答えは「NO」です。

一度、再建築不可物件として評価されてしまった物件であっても、そのあとの対応次第で再建築できるかもしれません。

再建築不可物件であれど、手を加えることによって法律で定められた基準をクリアできれば問題ないのです。

交通上、安全上、防火上、衛生上といった基準がありますので、それぞれの基準をクリアしましょう。

再建築不可物件の道路にまつわる問題は、「位置指定道路」の指定を受けることで解消できます。

位置指定道路とは、特定行政庁から道路として認めると指定を受けた道路のことです。

自分の土地の中に位置指定道路を作ることによって、接道が2m以下でも建築基準法をクリアできるのです。

建築基準法上の道路の定義は、以下の通りになります。

◇42条1項1号道路……いわゆる公道で幅員が4m以上のもの（道路幅員4m未満では、公道でも建築基準法上の道路に規定されない）
◇42条1項2号道路……都市計画法や土地区画整理法などによって作られた幅員4m以上の道路
◇42条1項3号道路……建築基準法施行時（昭和25年11月23日）に幅員4m以上あった道路
◇42条1項4号道路……道路法や都市計画法等によらないで築造する道で、その位置の指定を受けた幅員4m以上のもの
◇42条1項5号道路……土地所有者等が築造する道で、特定行政庁からその位置の指定を受けた幅員4m以上の道路
◇42条2項道路……建築基準法施行時（昭和25年11月23日）に、その道に沿って、建築物が建ち並んでいた幅員1.8ｍ以上4ｍ未満の道路

このほかにも、建築基準法の道路ではなくとも認められることがあります。

建築基準法を遵守するためにできること

接道部分幅員を2m以上にするのが難しいときには、道路とのあいだにある土地を借りたり、購入したりする方法があります。

その部分だけでも借りる、購入することができれば、問題を解消することができます。

隣接地の土地所有者へ、相談を持ちかけてみましょう。

隣接地の土地所有者との連絡がとれなかったり、借りる・購入するのが難しいときには、「43条但し書き申請」を検討しましょう。

申請が認められたときには、再建築が認められるようになります。

43条但し書き道路とは、建築審査会の許可を受けることによって、建築が認められている道路のことです。

43条但し書き道路になる条件は、以下の通りです。

◇敷地の周囲に広い空地がある
◇特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めている
◇建築審査会の同意を得て許可されている

43条但し書き申請が許可されたときには、建て替えなども認められるようになります。

しかしこれは、あくまで現在の基準によるものです。

今後、「もう一度建て替えをしたい」と考えたときにも、認められないかもしれません。

再建築不可のまま物件を活用する方法

再建築不可物件だからと言って、必ず再建築できる状態にしなければいけないわけではありません。

再建築不可物件でも、リフォームやリノベーションといった手段があります。

再建築不可の物件は、購入時にも相場価格よりも安くなっていることが多くあります。

そのためリフォームやリノベーションを前提に、安く購入しきれいに産まれ変えるのもよいでしょう。

リフォーム、リノベーションによって、築年数の気になる物件も、きれいな状態へ導くことができますよ。

まとめ

再建築不可物件は、比較的安く購入できる一方で、増築や改築が難しいという特徴があります。

しかしリフォームやリノベーションについては問題なくできるため、上手に活用してみてはいかがでしょうか。