物件の差別化をしたい賃貸オーナーは楽器可物件を検討しよう！現在の物件を防音対応にするには？ - 滋賀・京都で賃貸マンションアパートのリノベーション・リフォームならSAWAMURA

最終更新日:2023年05月24日

賃貸物件を展開するにあたっては、さまざまな方法で周辺の物件との差別化を検討することになるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、「楽器可物件」への移行です。

どのような工夫をすれば現在の物件を「楽器可」にできるのか、知識を深め具体的に検討してみませんか？

• 1 楽器可物件とは？
• 2 楽器可物件にするメリット
• 3 楽器可物件の詳細な種類
• 4 楽器可物件にするためにすべきこと
• 5 まとめ

楽器可物件とは？

一般的な賃貸物件では、ピアノやギター、電子ドラムやDTM機材といった音の出るものを取り扱うと、近隣へ音が響いてしまいます。

左右の部屋はもちろん、天井や床を伝って上下の部屋へも音や振動が届いてしまうのです。

結果、ほかの部屋の住民と騒音トラブルが起きてしまう可能性があります。

そこでトラブルを避けるために楽器を弾いても響きにくい構造の賃貸物件、つまり「楽器可物件」の需要が高まっています

楽器可物件では、弦楽器や管楽器のような大きな音が出る状況でも周囲に音が漏れない構造になっています。

完全防音でなくとも、音が漏れにくい工夫がなされているだけでも一定の需要がのぞめるでしょう。

また、室内に防音室を別途設けていることで、楽器可として展開される場合もあります。

住戸全体を遮音構造にするのが難しい場合には、そのような展開を考えてみるのもよいでしょう。

楽器可物件にするメリット

環境やエリアにもよりますが、楽器可物件として展開されている賃貸物件は、まだそこまで一般的とは言えません。

近隣のエリアを検索し、楽器可物件が見当たらない、あるいは少ない場合には差別化できるチャンスと言えるでしょう。

ピアノやギターといった楽器を趣味にしている人は、決してめずらしくありません。

そうした人にとって、楽器可物件は多少家賃が高かったとしても「ぜひ借りたい」と思える、価値のある物件と言えます。

そのため「楽器可」というほかの賃貸物件と異なる条件を取り入れるのならば、同じ間取り、同じエリアの賃貸物件の相場金額よりも、高めに設定できます。

賃貸オーナーにとって、家賃の設定は収入にかかわる非常にシビアな問題です。

「できれば家賃を高めに設定したい」と感じている人もいると思いますが、突然「家賃をあげることにしました」と決定しても、なかなか賛同を得にくいものです。

しかし「楽器可になりました」という付加価値があれば、家賃をあげても反対の声が少なくなるかもしれません。

楽器可の競合物件が少ないエリアであれば、希少価値の高さから需要が高まり空室対策にもつながるでしょう。

楽器可物件の詳細な種類

楽器可物件には、さまざまな種類があります。

いわゆる一般的な楽器可物件は、楽器の演奏をすることを前提に展開されている賃貸物件と言えるでしょう。

しかし、中には単純に「楽器を弾いても構わない物件」として売り出されているものもあります。

大きな道路沿いで常にエンジン音などが響いている環境であれば、楽器を弾いてもそこまでトラブルになりづらい……というようなケースです。

その場合には防音や遮音の設備が不十分の場合もあります。

それに対し「楽器防音物件」として展開されている物件もあります。

こうした物件は完全防音かそれに準ずる設備があり、自由に楽器を演奏しても音が漏れない環境と考えられるでしょう。

楽器の練習が必要な人にとって非常にうれしい条件と言えますが、一方で家賃はやや高めに設定されています。

そのほかに「楽器遮音物件」という物件もあります。

この場合は完全防音ではないものの、遮音性に優れた物件と言えるでしょう。

さらに、ここまでご紹介してきた物件に比べると防音性、遮音性は十分とは言い難いものの、楽器に対応する物件として「楽器相談物件」があります。

設備については一般的な物件とあまり変わらないものの、賃貸オーナーや住民が楽器についての理解があり、トラブルになりにくい物件と言えます。

しかし設備面で優れているわけではないため、楽器によってはNGだったり、演奏時間帯が決められていたりします。

現在の賃貸物件を改めて「楽器可物件」として展開するための第一歩として、まず「楽器相談可」にしてからステップアップしていく……というのもよいでしょう。

楽器可物件にするためにすべきこと

楽器可物件としての展開を考えるためにはまず、すでに入居している人の理解を得るところから始めましょう。

入居者によっては「静かな環境が気に入って入居しているのに、いきなり楽器可になっては困る」という人もいるかもしれません。

楽器可にするにあたって、演奏時間を定めるなどルールを設けた上で、きちんと入居者の理解を得ましょう。

続いて、大事なステップとなるのが室内のリフォーム、リノベーションです。

音は壁や床を伝って近隣に広がっていきますので、音が響きにくくなるよう適切なリフォームを行いましょう。

例えば遮音マット、遮音シート、吸音材を入れることも防音リフォームになります。

床材や壁材を剥がして中に入れるパターンのほか、床の上にカーペットのように敷いて対応するもの、ガラス窓に防音シートを貼るものなどもあります。

「ちょうど床や壁の経年劣化が気になるから、張り替えよう」というタイミングで、防音設備を取り入れるのもいいかもしれません。

こうした簡易的なものでなく、より本格的な防音物件、楽器可物件にしたいのであれば、リノベーションを検討するのもいいかもしれません。

コストはかかりますが、本格的な遮音構造はほかの物件との大きな差別化になります。

もちろん、それぞれに必要な費用や期間は変わるため、条件に合わせて検討しましょう。

まとめ

室内で楽器が弾けるというだけで、ほかの賃貸物件との明確な区別ができるため現在の賃貸物件で思うような入居者獲得ができていないときには、防音設備の導入を検討するといいでしょう。

楽器可物件のほか、楽器相談可などいくつかの種類があり、それぞれに必要な設備も変わります。

遮音性や防音性に優れた物件は、高い家賃を設定しても入居者が見込めることがあり、空室対策にもつながるでしょう。