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リフォーム費用は「減価償却」で計上!賃貸オーナーが覚えておきたい耐用年数や計算の仕方

リフォーム費用は「減価償却」で計上!賃貸オーナーが覚えておきたい耐用年数や計算の仕方

最終更新日:2023年12月25日

賃貸物件を経営している賃貸オーナーが知っておくべき「減価償却」。

「なんとなく理解してはいる」という人でも、曖昧になっている部分や確認しないと不安な部分もあるかもしれません。

減価償却にまつわる基礎知識を、この機会にチェックしてみませんか?

はじめに確認しておきたい「減価償却」とは?

減価償却とは、マンションやアパートのような固定資産を購入した場合に、その時の費用を数年に分けて計上することです。

マンションやアパートといった資産は、取得のためにかかった費用を経費として計上できます。

しかし、一括で経費としてしまうと「購入したその年は経費の金額が大きくなり、それ以降は大幅に激減する」という状態になってしまいます。

こうした状態を防ぐため、減価償却によって経費を複数年にわたって計上していくのです。

この仕組みが使用できるのは、住宅などのように年々価値が減少していく資産だけです。

建物は使っていくうちに価値が減っていきますが、土地そのものは価値が変わるわけではありません。

そのため土地は減価償却の対象にはならず、建物だけが対象となるのです。

減価償却の算出方法は、建物そのものの耐用年数で変わります。

建物の構造が鉄筋なのか木造なのかといったポイントによっても、耐用年数は変わり減価償却の算出方法も変化します。

減価償却の算出に必要な「耐用年数」とは?

減価償却の算出にあたって必要な耐用年数とは、簡単に説明すると建物などの資産が使用できる期間のことです。

この耐用年数は、賃貸オーナーや不動産会社などが決定するのではなく、第三者機関によって審査され、国によって定められます。

国税庁のホームページには、耐用年数の詳細について記載されていますので一度確認してみると良いでしょう。

例えば鉄筋コンクリート造の建物であれば耐用年数は47年、木造や合成樹脂造の耐用年数は22年、木骨モルタル造の耐用年数は20年とされています。

ちなみに耐用年数は、構造だけで決定するわけではありません。

例えば、これまでに建物のリフォームをしていると、耐用年数が変わります。

ちょっとした傷の補修程度であれば関係ありませんが、大規模なリフォームやリノベーションを行っている場合には、新築と同じように新しく減価償却を行います。

つまり、リフォームやリノベーションをすればまた減価償却を計算し直すことになるのです。

一般的に経費は分散させた方が節税につながるとされていますので、参考にしましょう。

減価償却の対象になるリフォーム、リノベーションとは?

前述のように、減価償却の対象になるかどうかはリフォームやリノベーションの内容によって変わります。

減価償却が必要になるかどうか判断するにあたっては、リフォームやリノベーションの費用が「資本的支出」と「修繕費」のどちらになるかがポイントです。

資本的支出とは、建物そのものの価値や耐久性を高めるために行うリフォームの費用です。

「現在壊れているものを修理する」というような費用ではなく、建物そのものの価値向上に関わるというのがポイントです。

金額については、20万円以上であることが基準となります。

それに対して修繕費とは、建物の原状回復のために使用するリフォーム費用です。

修繕費は、工事費用が20万円以下であることも条件になります。

ただし特例として、3年以内の周期でコンスタントに行っている修繕は20万円以上でも修繕費扱いになりますので注意してください。

リフォーム費用を減価償却するときの計算方法

資本的支出となるリフォーム費用の減価償却は、「定額法」と「定率法」という計算方法で算出します。

このとき、外装塗装をはじめ壁や天井にかかわる工事、断熱工事のように、建物そのものに関わるリフォームは「定額法」によって計算します。

それに対して、照明やエアコンなどの建物内設備の場合には建物付随設備として扱います。

建物付随設備となる部分を計上するときは定額法・定率法のどちらで計算しても構いません。

定額法の場合、毎年同じ金額を計上していきます。

計算方法は「リフォームやリノベーションにかかった費用×定額法の耐用年数に応じた償却率」です。

償却率は、国税庁のホームページから確認できますので参考にしましょう。

それに対して、定率法では「(リフォーム費用-償却累計額)×定率法の耐用年数に応じた償却率」で計算します。

こちらも、償却率は国税庁のホームページに記載されています。

資金繰りなどの理由から、なるべく早く経費を手元に戻したいときには定率法で計上すると良いでしょう。

まとめ

賃貸オーナーは、減価償却について正しく理解することによって、物件経営に必要な経費を賢く計上できるようになります。

減価償却を計算する上では耐用年数なども重要なポイントとなりますので、国税庁のホームページを確認してみましょう。

建物の価値を高めるためにも、タイミングを見極めながらリフォームやリノベーションを検討してみましょう。

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