中小企業のデザインオフィス実践例として、年間50社以上が視察に訪れるSAWAMURA高島本社。
さらに今年、コロナ禍で使用頻度の減った大会議室を、これからの働き方を見据えたオフィススペースとしてリニューアルしました。
今回はそんな高島本社オフィスリニューアルのプロジェクトについて、前編・後編の2回に分けてSAWAMURA広報チームがご紹介します!
前編のテーマは「“らしさ”を表現するワークプレイスとは」です。ぜひ最後までご覧ください。
SAWAMURAがオフィスづくりで大切にしているのがコンセプト(=目標)です。コンセプトを明確にすると、オフィスを通して達成したい目標や、自社にとって必要な機能が明確になります。
今回プロジェクトメンバーで打ち合わせを重ねて決まったコンセプトは「あつまる・ひろがる」。
SAWAMURAの強みである“部門の垣根を越えた連携力”を支えている「コミュニケーションの量と質」両方を向上させるため、社員が「集まる場」としての価値を高め、知識やアイデアが「広がる場」としてオフィスを発展させていくことを目指しました。
空間は自然と会話の生まれる「カフェ」をイメージ。一人でもチームでも使いやすいさまざまな広さのワークスペースや、気軽に他拠点とつながれるオンラインブースを設け、コミュニケーションを促す仕組みをつくりました。
リニューアルしたオフィスのレイアウト。限られた面積の中に、コミュニケーションのきっかけとなるさまざまなワークスペースを用意。
空間のテーマは「カフェ」
“らしさ”を感じられるインテリアコーディネート
カフェの持つ「人が集まる場所」「のんびり過ごせる場所」「交流が楽しめる場所」という機能は、まさに今回のリニューアルコンセプトにぴったり!
ただし、ただのカフェ風オフィスでは、自分たちが大切にしたいSAWAMURAらしさは生まれません。
SAWAMURAの持つ地元高島への愛着や、コーポレートブランドを織り交ぜたインテリアコーディネートで、オリジナリティあふれる空間づくりとなりました。
滋賀の自然をイメージしたフェイクの植物をメインのテーブルや壁面パネルに設置。地元高島につらなる山々から琵琶湖へ水が流れていく様子から着想を得て、床のあちこちには水面をイメージした水色の塩ビタイルを採用しました。
高島ちぢみや琵琶湖のよしの生地をインテリアファブリックとして散りばめ、社員にとって愛着の湧く空間に。
自社のブランドコンセプトを想起させるアートパネルを壁面に設置。
コミュニケーションを円滑にするため、思考スタイルを可視化するエマジェネティックス研修の結果を全社員分掲示しています。会話のきっかけとして、コーヒーブレイクの話題になることもしばしば。
ブランドミッション「きっかけを創造する」を意訳したメッセージや、前向きになるフレーズをオフィス内に散りばめています。ちょっとした遊び心もSAWAMURAらしさのひとつです!
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SAWAMURAの本社が完成したのは、創業70年を控えた2018年。それまでは、写真のようなオフィスで働いていました。他の会社にはない設計力や技術力がある、と自信を持っているけれど、お客様から見れば何の変哲もない地方の建設会社でした。
フロアや建物が分かれていて部署同士のコミュニケーションは少なく、田舎の建設業では採用も一苦労。そんな状態から始まったオフィス変革のプロジェクトは、自分たち自身が持つ強みや魅力を改めて見出す機会となり、ついに完成した本社は、社員ひとりひとりが自信を持って「SAWAMURAらしい」と胸を張るオフィスになりました。
今回は、そんなオフィスを「今のSAWAMURAらしさ」にフィットさせる形で、さらにステップアップ。これからも企業の成長に合わせたオフィスのアップデートを続けていきます!