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2023.05.23
【きっかけStories】つながりあえたすべての人の、健康な毎日へのきっかけになる – 株式会社ヤサカ

SAWAMURAのブランドミッション「きっかけを創造する」をもとに、私たちが共感する企業や人に、地域に新たな「きっかけ」を生み出す活動・ビジョンについてお話を伺うコラムきっかけStories

第一回となる今回は、「利他行」を理念に掲げる高島市の企業「株式会社ヤサカ」様にインタビュー。福祉用具のレンタル・販売を軸にしながら、宅配弁当や発酵食品の製造・販売を手がけるのはなぜなのか。顧客にも従業員にとっても「健康な毎日へのきっかけ」となるオフィスづくりとは。

利他の心を受け継ぎ、進化させてきた企業DNAを感じながら、ぜひ最後までお読みください。

 

インタビューに答えてくださった方々

株式会社ヤサカ
八坂 肇さん  代表取締役社長
杉生 礼さん  総務部 システム課 課長 / 法人営業部 事務担当
馬場 慎也さん 総務部 部長

 

健やかな一日のきっかけをつくる


代表取締役社長 八坂 肇さん

― 「利他行~give priority to the other person~」を企業理念に掲げる「ヤサカ」とは、一体どのような事業形態の会社なのでしょうか?

八坂さん:ヤサカは、1955年に僕の曽祖父が創業し、祖父が家具店として始めた会社です。それから父(現会長)の代で住宅関連の設備機器や福祉用具などを取り扱うようになりました。福祉用具レンタル事業は、2000年にスタートした介護保険制度がきっかけとなっていて、民間企業が社会保障制度の中で事業を行うことは大変珍しかったんです。この福祉用具が現在もメイン事業になっていますが、現在は事業領域を広げ植物性乳酸菌を使った発酵食品の製造販売にも取り組んでいます。

― なぜ発酵食品なのでしょうか?

八坂さん:一見ぜんぜん違う事業のようにみえますが、僕の中ではとても近い領域なんですよ。経営理念である「笑顔のある生活空間と健康な毎日へのきっかけをつくる。」という意味では、福祉用具も発酵食品も同じ人のお役に立つもの。植物性の乳酸菌を含んだ発酵食品で腸内の善玉菌を増やすことは、「健康な毎日へのきっかけ」に他なりませんよね。会社の理念や哲学に沿ったものだからこそ、違和感なく取り組むことができたんだと思います。

― 宅配弁当事業も展開されていますね。

杉生さん:「健康な毎日へのきっかけ」って、衣食住すべてに関わることかと。「食」の部分である宅配弁当も、福祉用具や発酵食品と並列に位置する領域なんですよね。また、宅配弁当事業には、ひとり暮らしをされているご高齢のお客様の見守りも兼ねているんです。


総務部 システム課 課長 法人営業部 事務担当 杉生 礼 さん

八坂さん:宅配弁当の事業は、正直採算は度外視しています(笑)けれど、積み重ねた歴史の中で「利他行~give priority to the other person~」というものが、企業と社員に根付いているのを実感できる事業でもあります。会社なので採算も大切ですが、誰かの役に立ちたいという想いが強いのが、ヤサカの大きな特徴でしょうね。

 

2023年、新社屋を竣工。企業理念を見える化したオフィスへ

― 2023年に本社を新築されました。なぜこのタイミングだったのか、また、どのような想いが新社屋に込められているのでしょうか?

八坂さん:タイミングとしては、ありがたいことに従業員数が増えてくれて、事務所が手狭になったのがここ数年の悩みだったからです。商談スペースもゆったり確保できず、お客様にご不便をかけていました。もう一つは、採用活動における競争力を高めるためでもありました。


株式会社ヤサカ新社屋

― 新社屋により採用の競争力が高められると。

八坂さん:そうです。ヤサカのある高島市は、滋賀県の中でも高齢化率が高く、若者が都会へ出ていく街なんです。地元にいても「働くところがない」って思っちゃうんですよ。でも実際は、素晴らしい会社もあるし、いきいきと働く若者もいる。つまり、もっと自社の魅力を見えるカタチで発信しなければならないなと。そのために、「こんな会社が高島にあったんだ!」と思ってもらえる社屋にすることで、ヤサカに、ひいては高島にも目を向けてもらいたいと考えました。

馬場さん:「ここで働きたい!」と思っていただくためには、給与や休日日数もそうですが、なにより毎日通いたくなる環境であるかどうかが大切。だからこそ、オフィスそのものにも洗練されたデザインが必要ですね。


総務部 部長 馬場 慎也さん

八坂さん:そう。多様な働き方ができることや、集まりたくなる場になることや、人が心地よくなれるような。ただデザインがきれいなだけでなく、ヤサカの理念を反映した建物になることを意識しました。1階エントランスに、会社の理念である「利他行」の英語表記「give priority to the other person」というサインを設えたのも、そんなオモイがあるからです。相手を想う利他の心は、事業の根幹にある大切なもの。それを押し付けがましくなく、クールに表現できているのが、とても気に入っています。


新社屋玄関内には「利他行」の英語表記であるgive priority to the other personのサイン

 

目に見えるカタチで発信することの大切さ


― ちなみに杉生さん、馬場さんが、ヤサカに入社する決め手となった理由は何なのでしょうか?

杉生さん:私が入社したのは10年以上前。オフィスも小さなコンテナハウスでしたが、お世辞にも立派な建物と言えるものではなく(笑)応接室で面接を受けたのですが、そこに企業理念である「利他行」の文字が書かれた額が飾られていたんです。「利他行」という言葉と、福祉用具という事業がぴったり合っているなと感じました。嘘がないというか、信頼できる会社だと思い、入社を決めました。

馬場さん:母が看護師で、姉が介護士ということもあり、自分も医療・福祉系に関心をもちました。業界的に将来性もあるだろうなと。その中でもヤサカを選んだのは、やっぱり私も企業理念に共感したからなんですね。まずは相手のことを考えるという姿勢は、仕事はもちろんプライベートでも大切にしています。

― 企業理念ってやっぱり大事ですね。

八坂さん:ただ掲げるだけでなく、社員に浸透していくことが大事ですよね。採用においても、企業理念に賛同できたほうが長く働けるでしょう。そういう意味でも「ヤサカってこんな会社」というものを、きちんと目に見えるカタチで発信していかないといけないですね。

 

事業を、地域とつながる話のきっかけに


― 事業を通じて、今後、お客様や地域に対して、どのような豊かさを届けられるとお考えでしょうか?

八坂さん:「豊かさ」というと大袈裟な気もしますが、事業を通じて「話のきっかけ」になればいいと思っています。福祉用具にしても発酵食品にしても、「なにコレ?」と興味をもっていただくことから始まり、会話を重ねる中でお困りごとを聞けたり、お役に立てれるような会社でありたいですね。

杉生さん:ヤサカの商品って、20〜30代の社員からすると、おそらく自分の親より少し上の世代に対して提案するものなんですね。過疎化する地域で私たちが街をまわることで、上の世代の方々と付き合いが深まり、地域の防犯にも役立っているかもしれません。わざわざ言うことではありませんが、そういう意味でもいい仕事だと思います。

馬場さん:手前味噌で非常に恐縮なんですが、お客様にとっても社員にとっても「健康な毎日へのきっかけ」になる仕事かもしれませんね。社内に関することを言うと、事業を通じて従業員がどこまで働きやすく、安心して長く働ける環境をつくっていけるかが、これからますます重要になってくると思います。そうすることでお客様へのサービスや品質も上がるでしょうし、その結果、新たな顧客獲得にもつながると考えています。だからこそ、人を大切にする企業でありたいですね。従業員のやる気やモチベーションを引き出せる仕組みを、積極的に創造していきたいです。

八坂さん:ヤサカという企業が、顧客にとっても従業員にとっても「健康な毎日へのきっかけ」であるために、できることはまだたくさんあると思います。伸びしろがあるところの可能性は余すことなく広げていきたいと、気持ちを新たにしているところです。


3つの照明が見る角度によって重ねる事でヤサカのロゴに見える様に設置


お客様を出迎える株式会社ヤサカの正面玄関

 

Interview&Text: ふじわらゆうき/Edit:SAWAMURA PRESS編集部

→建築実績「株式会社ヤサカ 本社」

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