キャリア人材の採用にも積極的に取り組み、多様な人材と能力が集まってきているSAWAMURA。
さまざまなバックグランドを持つ彼らが、なぜSAWAMURAを選んだのか。そしてどんなビジョンを持っているのか。キャリア人材にスポットを当て、総務・人事課の畑との対談でお伝えしていく新シリーズ。第1回のゲストは設計課の南さんです。
GUEST PROFILE
ソリューショングループ 設計課
南さん
1990年生まれ、滋賀県守山市出身。
信州大学大学院理工学系研究科建築学専攻を修了後、東京の設計事務所に6年勤務。2021年にSAWAMURAに入社
聞き手・進行役
管理部 総務・人事課
畑さん
1991年生まれ、滋賀県大津市出身。
大手外食チェーン直営店の店長として勤務後、外資系グループのホテルにて人事を担当。
2021年にSAWAMURAに入社
畑:まずは簡単に入社までの経歴を教えてください。
南:出身は滋賀県守山市で、高校卒業まで市内から出たことなくて。それが嫌で一人暮らししたいなと思って大学は長野に。そして卒業後に東京の設計事務所に就職しました。その時は都会への憧れもあったので、地元に戻ることはまったく考えていませんでしたね(笑)。
畑:都会への憧れ!わかります。東京の設計事務所ではどんなことを?
南:官公庁からの仕事がメインで、例えば警察署や小中学校、児童館、グループホームなどの新築や改修工事が多かったです。一部、企業のオフィスや個人の住宅といった民間の仕事も経験させてもらいましたが、どちらかといえばお堅い系の仕事でしたね。
畑:そうだったんですね。転職を考えたのはいつ頃ですか?
南:入社して6年くらい、31歳の時だったかな。そのくらいの時期ってみんなこれからの人生を考えたりすると思うんですけど私も同じで。当時は残業も多かったですし、子供も産まれて1歳になるかならないか。子育て環境も考えて、地方で今までとはちょっと違う視点で建築の仕事をやれたらなといろいろ考えていました。
実は、大学生の時に長野の古い建築を改修したシェアハウスみたいなところに1年間住んで、地域コミュニティの一員としてまちに関わる経験をしたんです。そこでいろんな人との出会いや地域に関わっていくことがすごくおもしろくて。それでも東京で就職したんですけど、その経験がずっと頭に残っていて、いつかこんな仕事をしてみたいと思っていましたね。
畑:確かに近年は地方に注目が集まっていますしね。それでSAWAMURAに?
南:そうですね。でも最初は、まちづくりに関わる建築をできる会社が滋賀県にあるわけないやろうなと思っていました(笑)。
畑:他にも何社か受けられたと思いますが、SAWAMURAの印象はどうでしたか?
南:本社で社長ともお話をさせてもらい、華やかな実績もたくさんあるんですが、現状地道にやっていかなきゃいけない課題もたくさんある。新しく変わり始めている変革期の会社という印象を持ちましたね。その中で、社長は5年後10年後、将来的にこうしていきたいとか、ビジョンをしっかり持っていてすごく共感できたんです。それでここで一緒にがんばっていきたいという思いになりました。
畑:それ私もすごくわかります。前職でブランドの確立された大手に勤めていたので、「自社のブランドを大切にしている企業」を転職の軸にしていました。SAWAMURAは地方の中小企業だけど積極的に取り組んでいる。そこを魅力的に感じました。実際に入社してから感じたことはありますか?
南:さっき言ったように「変わり始めているところ」っていうのは働きはじめて改めて感じましたね。例えば業務フローとか、情報の整理の仕方とか改善できるところはたくさんあるなって。でもそのままでいいと思っている人もあんまりいなくて、常に改善するために新しいことを受け入れる風土があるなと感じました。
畑:そうそう、常に前向きというか。私はいい意味で社員全員がラフにコミュニケーションを取れる会社だなと感じました。礼儀とかマナーを踏まえて、みんなが楽しく生き生きと真剣に働いている印象がありますね。
南:あと設計・施工の会社って現場の意見が強いイメージを持っていたんですが、思っているよりもみなさん親切というか(笑)。設計の意見にしっかり耳を傾けてくれて一緒にいいものをつくっていこうという雰囲気を感じましたね。
設計案件については、工場や倉庫などの案件が多い印象を受けましたが、それも束の間で変化のスピードは早いです。今はオフィスの新築工事など、さまざまな案件を手掛けています。
畑:今までは官公庁の建物が多かったと思うんですが、仕事の仕方で違いは感じますか?
南:それはすごく感じています。公共施設の打ち合わせ相手って、たとえば役所の施設整備課の方だったりして、直接利用する方ではないんです。それですでにある条件を基につくっていくみたいな。例えば学校の工事が終わっても、実際に使う子供たちは「どう思ってんのかな?」とか、めっちゃ気になるけどわからない。そこが民間だと利用者と直接打ち合わせできるので反応がわかる。設計士としては使う人の思いを実感しながらつくれるというのはやっぱりおもしろいですね。
それと今までだと、いわゆる工場や倉庫をつくることが多かったけど、最近はちょっとデザインにこだわったオフィスとか働き方を踏まえた工夫とか、時代の流れに合わせて考えなきゃいけないこともたくさんあります。
畑:きっとそれって私たちみたいなキャリア採用で入った人が新しい考え方を会社にプラスできている部分もたくさんあるんでしょうね。SAWAMURAのこれまでの経験と新しい価値観を持った方がうまく融合して会社として前に進んでいる感じがしますね。
畑:転職理由のひとつにあった、まちづくりへの取り組みについてはいかがですか?
南:会社の地元高島で年2回開催しているSAWAMURA主催のマルシェに、昨年春は副委員長として、秋は委員長として関わりました。
畑:やってみた感想はどうですか?
南:総合建設会社がやるマルシェってこともあり、どうやったら地域らしさを表現しながら楽しんでいただけるのか? そのあたりのコンセプトづくりに悩みましたね。かわいいアクセサリーを買って、おいしいクレープを食べて楽しんでもらうことも大切だと思うんですが、もう少しまちのことを考えるきっかけになってほしい。
だから空き家を活用したり、地元で活動されている方を呼んで水族館や木工ワークショップをしてみたり、地域の魅力をうまく発信して、来てくれた方に「このまち、結構おもしろいかも」と考えてもらうきっかけになってほしいなって思いました。
畑:委員会に入って社内でのつながりも増えたんじゃないですか?
南:そうですね。若い社員が中心の実行委員なので、今まで全然喋ったことのない人たちばかりでした。そういう意味では他部署で年齢も離れたスタッフと一緒にイベントを運営できたのは良かったです。そういう垣根のないところも会社の特徴だと思いますね。
畑:南さんは会社に入られてから育休も取得されましたね。
南:私は1ヶ月間もらいましたが、あっという間でした。体感としてもっと長いのかと思っていましたが、バタバタしたまま仕事がはじまっちゃった感じです(笑)。
畑:世の中的には男性の育休取得率はまだまだ低いですが、会社に言いにくいとかはありましたか?
南:上司に相談したら「はい!わかりました」って感じで言われて一安心しました。もちろん周りの方にサポートしてもらってではありますが、自分としては無理することなく取得できた印象です。
畑:私も子供がいるので、南さんみたいに男性で育休取得されている方の存在はとても心強いです。いつか育休取得した男性社員で、今後の働き方とかを座談会で語り合いたいですね。
南:それ、いいですね!
畑:最近は仕事と家庭のバランスは取れていますか?
南:今のところ仕事を自分でコントロールできているので、そこまで残業が多いみたいなこともなく楽しく仕事をさせてもらっています。休みの日は子供と遊んだり買い物をしたり。一人になれる時間があれば、サウナに行ったり本屋で本を買いだめしたり。
ワークライフバランスってライフを充実させることにクローズアップされがちだけど、仕事も充実してはじめてバランスがとれる気がするんですよね。
畑:そうそう。子供からしたら、疲れた顔で帰ってくるお父さんを見たくないだろうし、父親としては仕事を楽しんでいる姿も見せたいですよね。わかる気がします。
畑:では最後に、南さんがこれからやってみたい仕事はありますか?
南:今後もマルシェなど、さまざまなまちづくりの取り組みに関わっていき、このまちをもっと楽しい場所にしていきたいですね。設計でいうと、近年、脱炭素とかSDGsといった背景から大きい非住宅の木造建築が増えてきているので、中大規模の木造オフィスをつくってみたいですね。
実は去年くらいから地域産木材を建築物などに利活用するための専門知識を学ぶセミナーに通って勉強をしています。県外産に頼るのではなく、地域の木材を活かして地域経済に貢献できる建物っていいなと思って。特にオフィスとか地元を拠点に活動されている会社のオフィスとすごく相性がいいと思うので、そういうところに取り組んでいきたいですね。
畑:すごくいい目標ですね。今回はお話ありがとうございました。
畑:採用面接とは違う和やかな雰囲気で、膝と膝を突き合わせてお話しができてとても楽しかったです。お互いキャリア人材で都市からの転職、そして父親という共通部分もたくさんあり、考え方に共感する部分もたくさんありました。
そして何よりも、SAWAMURAの一社員というより、南さんという人を知れたいい機会でした。ありがとうございました。
この記事を書いた人
福馬俊太郎 滋賀県高島市在住。フリーの編集・ライターとして活動中。SAWAMURA社内報の取材・執筆にも携わる。 |
Interview&Text:福馬俊太郎/Edit:SAWAMURA PRESS編集部