SAWAMURAでは年に1回「SAWAMURA VISION(サワムラ ビジョン)」(以降、VISION)と呼ばれる社員総会を行っています。全社員が集まる貴重な機会だからこそ、会社が成長するために必要なことをみんなで探求するワークショップを中心に開催。社員一人ひとりが能動的に会社の未来を考えます。
今年は「ワークショップ&振り返り」を繰り返して、一つのテーマを探求していきます。全体の企画は「組織の創造性の土壌を耕すプロジェクトデザイン」を得意とする株式会社MIMIGURIさんに依頼。プロのワークショップデザインとファシリテーションを実地で学びながら、今まで以上に全社員がプレイヤーとなって、会社・チームのいまと未来に向き合いました。
実は当日、数名の運営スタッフを除いて、全社員がVISIONのテーマやワークショップの内容を全く知らず、何をするのかドキドキの状態で会場に集まっています。
まずは身体を使った運動や自己紹介をしてリラックスした空気を作った後、さっそくワークショップ1がスタートしました。
ワークショップ1のお題は「紙飛行機工場」。全体のテーマすら知らない中で、「なんで紙飛行機を作るの?」と参加者の頭に「?」が浮かびます。
でもまずやってみます。ルールはチームで協力して「よく飛ぶ」紙飛行機を作り他チームと飛距離を競うというもの。
テーマや目的がわからない中でも、お題を自然に受け入れて手を動かせる。社員全員が前向きに参加する姿勢はSAWAMURAの特徴かもしれません。そして紙飛行機を作って、全ての飛行機を飛ばした後ワークショップを振り返る時間に。
今回のワークショップのポイントは、実は「振り返り」のほうにあります。チームで以下のような話し合いをして、「今やってみた経験(紙飛行機製作)」が「次の実践(次のワークショップ、もしくは日々の業務)」にどう活かせるのかを考えまとめていきました。
これは経験から学びを得るプロセス「経験学習サイクル」に基づいています。経験(やってみる)→内省(振り返る)→教訓(何を学んだ)→実践(次への教訓)」という4段階を繰り返すことで成長に活かします。
ワークショップ1を終えた後、澤村社長から今年のVISIONのテーマが発表されました。
「当社の強みである連携していく力を社内だけではなく、社外の人々も巻き込んで発揮する機会が増えてきました。これからさらに組織として飛躍していくために必要なこと、それはチームや物事を前に進める力。つまりリーダーシップ。これを今日は社員全員で考えたいと思います」
さらにSAWAMURAが考えるリーダーシップについても。
「当社が考えるリーダーシップとは、チャンスに対してさまざまな境界を越えるための行動を起こすこと。お互いが連携する上で、どこにリーダーシップを発揮できる機会があったのか、どんな役割を果たせたか。今日はそれを感じて、また日々の業務で発揮してほしい。成功か失敗かではなく、境界線を越えようとするきっかけがどこにあったか、その瞬間を感じ取ってみてください」
ここで参加者全員がVISONのテーマやワークショップの意図を把握。「自分らしいリーダーシップ」を探索・探求するために次のワークショップへと進んでいきます。
ワークショップ2のお題は「ペーパータワー」。チームで協力し、紙を使って一番高いタワーを競う課題です。
ワークショップ1よりも作業が複雑なお題ですが、建設会社らしいお題にチーム内の議論も白熱して盛り上がる会場。リーダーシップを社員一人ひとりが考えながら、課題にチャレンジしていきます。
製作時間の10分が過ぎ、結果発表へ。優勝したチームのタワーの高さはなんと210cm。東京スカイツリーの設計を参考にするというアイデアと、現場での経験が生きた作品ということで、そのクオリティに会場全体からあたたかい拍手が送られました。
その後、振り返りのミーティングへ。自身で考えたリーダーシップをチームのメンバーに共有し、結果を見つめ直しました。ここでは優勝したチームの振り返りをご紹介します。
「最初の段階で、設計についていろいろなアイデアがでました。高く安定感のあるタワーができた要因は、作っていく中で役割分担が自然とできたことだと感じています。また作りながら紙をのせるタイミングを指示する声が積極的に出ていたのも良かった。みんなの意思を共有できたことで良いものが作れたと思います」
また別のチームではワークショップ1と2を合わせて、こんなコメントも。
「紙飛行機づくりでは、私の作り方のアイデアが採用されました。それは私がリーダーシップを発揮したからではなく、アイデアを採用してもらえる環境が整っていたから。私の案を良いと感じて、みんなで作ろうと共有してくれたメンバーがいたからです。ワークショップ2では、逆に最初から私の案に頼ってしまう場面があり、なかなかうまくいきませんでした」
ワークショップ1と2を経験して、チームを前に動かすために必要なリーダーシップの姿や自身の強み・役割が少しずつ見えてきた様子でした。
ワークショップ3のお題は「卵星人救出大作戦」。高さ2.2mのところから飛び降りるしかない卵星人(本物の卵)を、限られた道具を使って割れない装置を制作するという課題です。
もちろん救出も大切な使命ですが、一番大切なのはその場に応じたリーダーシップをどう発揮するか。チーム内で「アイデアを提案する」「発言を促す」「意見をまとめる」「共感する」「役割を振り分ける」「サポートする」など、各自で考えたリーダーシップにチャレンジしていきました。ワークショップ3の結果は、ほとんどのチームが卵星人の救出に大成功。
最後に、今日一日を振り返りながら、自身のリーダーシップをタペストリーに書きました。
書くテーマは2つ。
①今日の活動の中で見えてきた「あなたらしいリーダーシップ」※すでに存在するもの
②ここから育てていくことにチャレンジしたい「リーダーシップ」※これから身に付けたいこと
そして、澤村社長から全体の振り返りがありました。
「今日はさまざまなワークショップを通して、リーダーシップとは?を探求する時間にしました。当社は日常業務だけではなく、委員会活動などいろいろな取り組みがあります。それぞれの活動が、自社のブランド価値を高める活動です。今日の経験を日々の活動に落とし込んで、より良いリーダーシップを発揮していきましょう。」
ワークショップを終えた後の懇親会では、完成したタペストリーを全員で共有する場面も。リーダーシップは1日で身に付くものではありませんが、社員全員が意識して日々の業務に取り組むことで、今以上に能動的な組織となり、さらなる飛躍につながると思います。74期のSAWAMURAにぜひご期待ください。
SAWAMURAでは、お客さまに価値を届ける企業ブランドづくりの根幹として「組織文化の醸成」「インナーブランディング」に最も力を入れています。
地方の中小建設業からでも、世の中をより良くできる会社を、みんなで作っていきたいと思っています。
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Text:福馬俊太郎/Edit:SAWAMURA PRESS編集部