
最終更新日:2022年05月30日
クリニックの建設を検討しているものの、どの程度の費用がかかるのかがわからず、資金計画が決まらずにいる方は多いのではないでしょうか。クリニックの建設費用は、規模や設備などで大きく異なります。ここでは、クリニックの建設費用が決まるポイントや費用を抑える方法などについて詳しく解説します。
クリニックの建設費用が決まるポイント
クリニックの建設費用が決まるポイントを押さえることで、どの程度の費用がかかるのかイメージしやすくなります。クリニックの建設費用が決まるポイントは次のとおりです。
延床面積
延床面積とは、建物各階の床面積の合計値です。建物の階数が増えれば増えるほどに延床面積も広くなり、建設費用が高くなります。どの程度の規模のクリニックを建てるのかによって、建設費用が変わってくることを覚えておきましょう。
ただ、病床数20未満がクリニックの定義であり、20以上は病院に該当します。そのため、4階や5階建てのクリニックを建設するケースは稀ではないでしょうか。クリニック内にレントゲンやCT、MRIなどさまざまな設備を設置するのであれば、延床面積が広くなるでしょう。
構造
建物の構造には、木造とS造、RC造、SRC造があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
木造……コストが低いが耐震性も低い
S造……柱や梁などのみが鉄骨で、RC造やSRC造よりも低コストだが耐震性や遮音性に劣る
RC造……柱、梁、床、壁が鉄筋とコンクリートであり、コストは高いが耐火性や遮音性、耐火性に優れている
SRC造……鉄骨の柱の周りに鉄筋とコンクリートを用いた構造で、コストは高いが耐震性や遮音性、耐火性は最も優れている
このように、それぞれにメリットとデメリットがあります。コストをなるべく抑えたいのであれば木造を選びましょう。
建物のデザイン
建物のデザインも建設費用が決まるポイントの1つです。高級感のある素材を使用したり、内装を豪華にしたりすれば、それだけ建設費用が高くなります。建物のデザインがおしゃれであれば、それだけ集患に繋がる可能性があります。ただし、デザインをそれほど気にしていない層が患者の場合は、費用対効果が低くなるでしょう。
内装工事費
クリニックの内容工事費の相場は、坪単価40万円~とされています。ただし、使用する建材やデザインなどで異なる点に注意が必要です。
医療機器の購入・レンタル費
診察や検査、治療に使用する医療機器の購入やレンタルにも費用がかかります。厳密には建設費用には含まれませんが、クリニックを開業する初期費用の中では金額が大きいため、建設費用とあわせてチェックしておきましょう。
医療機器は購入すると数千万円以上になるため、レンタルすることが一般的です。それでも数十万~数百万円もの費用がかかる点に注意が必要です。
クリニックの建設費用を抑えるポイント
クリニックの建設費用をなるべく抑えたいのであれば、次のポイントを確認しましょう。
湯沸かし器を設置数を絞る
ビルテナントの場合、ガスをひかずに電気温水器でお湯を沸かす場合があります。電気温水器の設置には数万円程度かかるため、設置する場所を絞り込みましょう。手洗い場、処置室、トイレ、ミニキッチンなど水を使用する場所はいくつもあります。この中でも必要な場所にだけ設置することで建設費用を抑えられます。
扉の数
扉は1つにつき5万~10万円程度の費用がかかります。そのため、扉をつける必要があるかどうか十分に考えて、扉の数を絞り込むことが費用を抑えるポイントです。扉ではなく間仕切りで空間を区切るのも1つの方法です。
家庭用エアコンの設置
業務用エアコンは家庭用エアコンと比べて設置費用が高くなる傾向があります。そのため、家庭用エアコンを選ぶことで建設費用を抑えられます。
内装は既製品を使用する
クリニックの内装の受付カウンターや洗面台などは、すべて既製品を使用しましょう。オーダーメイドだと、費用が高額になります。既製品でもデザイン性に優れたものはあるので、専門家に相談しながらベストなインテリアを見つけましょう。
まとめ
クリニックの建設費用は、延床面積や構造、内装工事費、医療機器の導入費などで決まります。全ての箇所にこだわると建設費用が高額になるため、妥協点を見いだすことが大切です。内装を既製品で統一するだけでも数百万円も節約できる可能性があります。まずは、クリニックの建設に詳しい信頼できる専門家に相談しましょう。介護施設、事業所の大規模修繕を検討しており、滋賀・京都・福井でデザインにもこだわる建設、建築設計、リフォームの業者をお探しなら株式会社澤村にお任せください。