
最終更新日:2022年07月28日
聴診器を選ぶ際は、用途や機能などに注目が必要です。また、聴診器にはいくつかの種類があり、使いやすさが異なります。しかし、どの聴診器も同じように感じ、どれを選ぶべきか悩む方が多いのではないでしょうか。ここでは、聴診器の種類やブランドから選び方のポイント、おすすめの聴診器まで詳しく紹介します。
聴診器を選ぶ際のポイント
聴診器には複数のブランドがあり、価格帯もさまざまです。多くの医師は、ブランドや価格よりも音質や性能、使いやすさなどを重視するでしょう。また、耳の装着感も重要なポイントです。実際に聴診器を使用している医師に評価を聞いて、選び方の参考にするのもよいかもしれません。
聴診器の種類
聴診器にはさまざまな種類があり。それぞれ形状や向き不向きが異なります。聴診器の種類とそれぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
オープンベル型
オープンベル型は、集音部にゴム管で集めた音を両耳で聴くタイプのものがほとんどです。全ての周波数の音を聴くことができますが、ベル部分を肌に密着させなければ音が逃げてしまいます。そのため、ベルの直径が限られており、呼吸音や心音、血管などの音を聴く場面で主に使用されます。
ダイアフラム型
ベルの表面に薄い振動板の膜(ダイアフラム)が張られており、そこを体に当てることで音を聴きます。体に密着する範囲を大きくできるため、肺や腹部の音など高周波の音を聴くのに役立ちます。
シングルタイプ
ダイアフラム面のみの一般的なタイプで、主に血圧測定に使用します。
ダブルタイプ
ダイアフラム面とベル面がリバーシブルになっており、さまざまな用途で使用できます。
内バネ式
Y字管チューブに両耳を挟むためのバネが内臓されており、バネの強さによって装着感が異なります。バネが弱いと音漏れがしやすくなり、バネが強すぎると長時間使用により耳が痛くなりやすい点に注意が必要です。
外バネ式
Y字管の外にバネがついているタイプで、安価な点がメリットです。しかし、物がバネに当たりやすく雑音を拾いやすいため、今は内バネ式が主に使われています。
聴診器のブランド
聴診器ブランドの中でも有名なのは、FOCAL(フォーカル)、ADC、KENZMEDICOです。FOCALは日本製ブランドでリーズナブルでありながら実用性と品質に優れていることから、世界中に高い支持を得ています。ADCはADブランドの実用性に優れた聴診器のモデルです。
KENZMEDICOは現場の声から生まれた聴診器ブランドで、清潔で軽く、耳に優しいことが特徴です。
聴診器の用途別の選び方
聴診器は、用途別に次のように選ぶことが大切です。
血圧測定
血圧測定には、コンパクト腕帯に挿入しやすいシングルサイドが向いています。
呼吸器系の聴診
生常音と異常音はいずれも高調音が多いため、ダイアフラム面の聴診器が適しています。複雑音や肺胞音など小さい音を聴き取りにくい場合は、ダブルサイドを試してみてください。
循環器系の聴診
心臓の音を聴く際は、高調音と低調音の両方を聴き取ることになるため、ダイアフラム面とベル面の使い分けが必要です。また、特に微弱な音を聴き取るのに適した高性能機も検討しましょう。
おすすめの聴診器3選
聴診器の中でもおすすめの3つを紹介します。
AD715 プラチナム クリニシャン
成人から小児まで、これ1つで対応できます。独自の音響特性に優れたプラチナムチェストピース、高周波音と低周波音を連続で聴き取ることができるサスペンデッドダイアフラム、スナップオンの新型イヤーチップなどが特徴です。
ケンツメディコ ナーシングフォネットNO.126II(聴診器)
小さい音までしっかり拾えるガラスエポキシ採用のダイアフラムを採用しています。抗菌加工やUV塗装を施しており、耐久性に優れています。また、患者に冷たさを感じさせにくいノンチルリング、肌ざわりのよいシリコンゴムのベルカバーなども特徴です。
3Mリットマン(R)カーディオロジーIV(TM) ステソスコープ(聴診器)
音をしっかり拾えて幅広い音域に対応しています。天然ゴムラテックスなどのアレルゲンになりやすいものは使用していません。また、段差が少ない形状でお手入れがしやすい点も特徴です。
まとめ
聴診器は、クリニックを開院する際に買い直す医師も少なくありません。用途に応じて適切な聴診器を選び、質の高い医療を提供しましょう。また、開院準備を進めている段階であれば、あわせてクリニックのリフォームや建設についても検討が必要です。
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