
最終更新日:2021年11月26日
デイサービスの開業を検討している方は、早めに準備を始めることが大切です。デイサービスを開業するには、人員や立地、設備など、さまざまな基準を満たす必要があります。中には開業者の状況次第では満たすことが難しい条件もあるため、しっかりチェックしておきましょう。ここでは、デイサービスの開業に必要な知識として、開業の準備とその流れをご紹介します。
デイサービスとは
デイサービスとは、福祉施設に日帰りで入所する利用者に、食事や入浴などの介助を行うことです。また、機能訓練やレクリエーションなど、衣食住以外のサービスも提供します。利用者のストレス解消、介護者の負担軽減などが主な目的です。それでは、デイサービスの種類と利用者について詳しく見ていきましょう。
デイサービスを利用できる人
デイサービスを利用できるのは、要介護1~5の人のみです。ただし、要支援1・2の方は指定したデイサービスに限り週1~2回程度利用できます。
デイサービスの種類
デイサービスに法的な分類はありませんが、より多くの利用者を集めることを目的に、特定のカテゴリを銘打つ施設もあります。例えば、特化型デイサービス、認知症対応型デイサービス、短時間デイサービスなどが挙げられます。
デイサービスの開業の流れ
デイサービスは、法律に則って準備を進める必要があります。デイサービスの開業の流れについて、詳しく見ていきましょう。
1.開業の条件の確認
デイサービスの開業条件である人員要件や設備要件などの確認が必要です。また、デイサービス事業所として許可を得るには、次の条件を満たす必要があります。
- 法人格である
- 利用者の人員基準を満たしている
- 設備基準を満たしている
- 運営基準を満たしている
上記はそれぞれ細かな基準が設けられており、実際に基準を満たしているかどうかは役所の担当者に確認を取ることが大切です。
開業する地域と建物の選定
デイサービスは、利用者がいない地域で開業しても十分な収益は得られません。そのため、要介護者の人数や今後の変化の予測、競合他社の数や利用者数、地域のニーズなどの確認が必要です。さらに、建物の周りは安全か、送迎車からの乗降は容易か、介護事業所として使用することが条例で認められているかなどを確認しましょう。
事業計画書を作成する
デイサービスの開業には、多額の資金が必要です。そのため、銀行から融資を受ける人が多いでしょう。まだ売上の予想がついていない段階で融資を受けるには、事業計画書を作成する必要があります。デイサービスの開業に対する思い、コンセプト、利用者を集める方法、ニーズの有無などを記載し、融資をしても返済の見込みがあることを伝えましょう。
通常、社会保険労務士に依頼して作成するので、内容についても相談することをおすすめします。
助成金の利用を検討する
デイサービスの開業時には、福祉機器や労働環境の整備・充実化を目的に「介護福祉機器等の購入費用に対する助成」を利用できる場合があります。上限を300万円として、購入額の2分の1を助成してもらえます。
また、「雇用管理制度導入費用に対する助成」という助成金は、能力開発や人事賃金制度の整備など、雇用の管理・制度導入に使える助成金です。100万円を上限として、費用の2分の1を助成してもらえます。
人材確保
デイサービス事業の開業には、実際に現場で介護するスタッフ、事務員などが必要です。資格を持つ人やその他の従業員を募集しましょう。社会福祉士や精神保健福祉士などは、生活相談員に割り当てられます。その他、看護師や准看護師、管理栄養士、調理師、理学療法士、柔道整復師などは必須でしょう。全員を雇用するのではなく、一部をアウトソーシングしたり業務委託で雇用したりするのも1つの方法です。
各種申請
デイサービスを開業する際は、各種申請に非常に多くの時間がかかります。通所介護計画書や重要事項説明書、就業規則、社内規定、マニュアルなどを作成する他、役所が求める書類を期限までに提出しなければなりません。
また、書類に不備があれば再提出を求められ、デイサービスの開業のタイミングを逃してしまう可能性もあります。そのため、必要書類や認可、条件などは、早めに役所窓口へ確認しておくことが大切です。
まとめ
デイサービスの開業を検討している方は、今回ご紹介した流れで準備を進めましょう。地域によって必要な書類や申請などが異なるため、早めに役所窓口へ確認してください。また、建物のリフォームが必要な際は、デイサービスの開業に詳しい業者に相談することが大切です。滋賀・京都・福井のデイサービスの設計やリフォームなら株式会社澤村にお任せください。