最終更新日:2023年10月30日
歯科医院にキッズスペースを設けるべきか否かで悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
今や多くの施設がキッズスペースを確保していて、子連れの患者さんに配慮した空間づくりを進めている状況です。
とはいえ、キッズスペースをいざ作ろうにも、どのように作るべきか、何に注意するべきか、などはイメージしにくいものでしょう。
そこで、今回はキッズスペースの新設を検討している方へ向けて、作る際のポイントや注意点などについて解説します。
キッズスペースは必要?
歯科医院にとって、キッズスペースは必要な空間の一つです。キッズスペースがあれば、子どもの来院を促しやすくなり、さらに保護者の利用にもつなげやすくなります。また、子どもが楽しく過ごせる場所を確保することで、歯科医院への抵抗感も軽減できるでしょう。
ほかにも、親子連れだけではなく、周囲の患者への配慮にもつながります。子どもが過ごす場所と大人が過ごす場所を分けることで、双方が待合室でのストレスを軽減できます。
実際、キッズスペースがないと、「子どもがじっとしていられないから」「周囲の利用者に迷惑がかかるから」などの理由で歯科医院への足が遠のくケースは少なくありません。
親子連れ、一人での来院患者それぞれが快適に過ごすためにも、キッズスペースの確保は必要でしょう。
キッズスペースを作る際のポイント
キッズスペースを作る際、どのようなポイントをおさえればいいのでしょうか。
しっかりと機能するキッズスペースを設けるためにも、以下のポイントを参考にしてみてください。
利用人数を想定する
キッズスペースを作る際には、利用人数を想定して計画しましょう。
限られた院内スペースのどれくらいをキッズスペースにするのかは、しっかりと考えておく必要があります。
一般の患者の待合スペースが極端に少なくなるようでは、顧客満足度に影響してしまいますし、逆にキッズスペースが小さすぎるとそもそも存在が認知されない可能性があります。
利用人数を想定したうえで、通常の待合スペースとキッズスペースのバランスを調整していきましょう。
メンテナンスしやすい空間にする
キッズスペースは子どもが利用する空間となるため、安全や衛生面の観点から、こまめなメンテナンスが必要です。掃除をしやすくしたり、清潔に保ちやすい遊具を取り入れたりして、メンテナンスしやすい空間づくりを目指していきましょう。
逆に、業者の介入が必要となるほど、複雑に作りこんだキッズスペースはおすすめできません。歯科医院によっては、大規模な工事を行い開放的で大きなキッズスペースを設けるケースもあります。スタッフだけでは清掃が行き届かず、定期的に業者に清掃してもらう事例もあるため注意しましょう。
メンテナンスのしやすさは、キッズスペースを維持するためのコスト削減にもつながるため、計画する際には参考にしてみてください。
利用する子どもの年齢を想定する
「何歳くらいの子どもが利用するのか」を想定してキッズスペースを作ることも大切です。利用者の年齢を想定しないと、導入すべき遊具やおもちゃ、設備などが漠然としてしまうためです。
これまでの来院した子どもの年齢をヒントにしたり、新たに取り込みたい年齢層にもとづいて計画を立てたりするなど、キッズスペースを利用する年齢層にも目を向けてみてください。
キッズスペースを作る際の注意点
キッズスペースを作るにあたり、いくつか注意点があります。
どのような注意点があるのか、以下から見ていきましょう。
遊具・設備の転倒防止を徹底する
遊具・設備の転倒防止を徹底しましょう。遊具や設備が転倒してしまい、子どもがけがをするリスクがあります。深刻な事故に陥ることもあるため、遊具や設備はしっかりと固定しましょう。
また、固定が難しい「背の高い観葉植物」「椅子」などはキッズスペース内には設置せず、美観よりも安全性を重視しましょう。
電源コンセントは子どもの手の届かないところに設置する
電源コンセントによる子どもの事故は毎年数多く発生しています。おもちゃを電源コンセントに入れようとしたり、持参の飲み物を電源コンセントにこぼしてしまったりするリスクがあるので、設置位置には十分気をつけなければなりません。
電源コンセントは子どもの目の届かない場所に設置するか、遊具やテレビ、棚などで隠したりする工夫が必要です。
導線を意識して配置する
キッズスペースは「導線」を意識して配置することも重要です。キッズスペースからスムーズに診察室へ移動できるような場所に配置したり、受付で親が会計をしている間にキッズスペースの様子が見えるような位置関係で調整したりしましょう。
単純に子どもが過ごしやすくなるだけでなく、スムーズな診察・会計にもつながるよう配慮することがおすすめです。
おわりに
本ページでは、歯科医院におけるキッズスペースの必要性や、作る際のポイント、注意点などについて解説しました。
キッズスペースを作る際には、利用者が子どもであることをふまえ、さまざまな配慮や工夫が必要となります。
思わぬ事故を防ぎつつ、子どもが楽しく過ごせるような空間にするためにも、ぜひ本記事を参考にしながら独自のキッズスペース作りを進めてみてください。